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2020年5月29日

学校再開、教育格差懸念=自宅学習、家庭環境左右―新型コロナ

 新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言の解除で学校も徐々に再開される中、長期休校による教育格差の拡大が懸念されている。自宅学習は家庭環境に大きく左右され、教育関係者は「一人親や貧困家庭ほど子供がしわ寄せを受けている」と指摘する。
 「家庭に丸投げだった」。中学3年の長女(14)と次女(9)を1人で育てる東京都八王子市の女性(45)は、長女が通う市立中学の対応をこう振り返った。分散登校が始まるまでの約2カ月半、渡されたのは大量のプリントとドリル、新年度の教科書のみ。「進め方の指示はなく、担任の先生から状況確認の電話もなかった」と不満を漏らす。
 特別支援学校に通う次女には知的障害があり、長女に十分に目に向ける余裕はない。塾のオンライン授業を受けさせる親も多いが、休校でパート収入が減った女性には難しかった。「高校受験で差が付かないか」。1人で机に向かう長女の姿を見ながら、将来への影響を心配する。
 経済的に苦しい家庭の中高生に無料で学習支援を行うNPO法人「八王子つばめ塾」(同市)の小宮位之理事長は、「教育格差が長期休校でさらに広がった」と指摘する。つばめ塾に通う生徒の親は一人親や共働きが多く不在がちで、勉強が不得意なことも少なくない。複数のきょうだいと狭い部屋で過ごす生徒もおり、「よほどやる気がないと家では勉強できない。授業が3カ月なかったことの影響は大きい」と話す。
 政府は感染の「第2波」に備えて公立学校でもオンライン授業導入を進めるが、つばめ塾が生徒の親にアンケート調査をしたところ、使える機器はスマートフォンしかなく、自宅に無線通信Wi―Fi(ワイファイ)環境がないとの回答も多かった。「家の中を見られたくない」「勉強部屋がなく、きょうだいが静かにできない」と双方向を気にする声もあった。
 小宮氏は「家を出て学ぶ場所があることが重要だ」と話す。どんな家庭環境でも平等に勉強できるのが学校だと指摘し、「オンライン授業はあくまで補助的な手段で、短時間でも毎日通学できるよう努力してほしい」と訴えている。

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