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2019年12月2日

◎高野連、球数制限導入を承認=来春から「週500球」

 日本高校野球連盟は29日、大阪市内で理事会を開き、「投手の障害予防に関する有識者会議」(座長・中島隆信慶大教授)から受けていた答申を全会一致で承認した。大会期間中に1人の投手が投げる総数を「1週間500球以内」とし、3連戦を避ける日程を設定することが柱。来春の第92回選抜大会から導入し、3年間を罰則のない試行期間とする。
 記者会見した日本高野連の八田英二会長は「野球界全体に投手の障害予防を真剣に考える動きがある。高校野球が投球数制限に踏み切った意義は大きい」と述べた。
 答申は他に、加盟校に対し週1日以上の完全休養日や積極的な複数投手の育成を要望。野球界全体の課題として学童・中学野球でのシーズンオフの導入、指導者のライセンス制の検討なども挙げており、理事会でこれら全ての受け入れを決めた。
 球数制限をめぐる議論は、新潟県高野連が昨年12月、1試合100球をめどとする制限の独自実施を表明(後に見送り)したことがきっかけ。日本高野連が設置した有識者会議は、1試合で球数を制限するのではなく、大会の一定期間内とする方向で議論を進めた。
 理事会では、投手が投げなくても敬遠四球となる申告敬遠を、球数制限導入に合わせて実施することも決めた。ただし、投球数には含まれない。 
◇問われる検証作業
 高校野球で初めて投手の球数制限が導入される。日本高野連の八田会長は、野球界全体として「意義が大きい」と強調した。ただし、「1週間に500球以内」を今夏の全国選手権大会に当てはめた場合、抵触する例はなかった。高野連によると、「3連戦の回避」も今夏の地方大会で「違反」が1例あっただけ。つまり、直ちに対応を迫られる制限枠ではない。
 米国では大リーグ機構などがガイドライン「ピッチ・スマート」を策定。1試合に投げられる球数と、それに応じた休養日数を年代別に定めている。例えば17、18歳では1試合で105球を超えて投げることはできず、81球を超えると4日間は登板を避ける必要がある。
 「1試合」の球数制限は、実は今回の答申をまとめた投手の障害予防に関する有識者会議の会合でも議論された。しかし、現時点では投球数と障害発生リスクの因果関係を示す明確な証拠はない、などとして「総量規制」に方向転換した。高校球児のけが防止に実効性があるのか、などと指摘される可能性もある。
 八田会長は「500球」という枠について見解を問われると、「厳密なエビデンスはない。3年間データを集め、やはり緩過ぎるなら、再検討しなくてはならない」と語った。球数制限の導入自体は画期的な決断。その先の検証作業にこそ、重い責任が課されている。

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