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2019年1月11日

◎吉田沙保里さん、晴れやかに=笑顔で競技人生に別れ

 現役引退を表明したレスリング女子の吉田沙保里さん(36)に涙はなかった。10日の記者会見では時折、軽妙な受け答えで報道陣の笑いを誘った。「本当にありがとうございました。第二の人生も明るく笑顔で元気に頑張っていきたい」。晴れやかな笑顔で競技人生に別れを告げた。
 リオデジャネイロ五輪の決勝で負けた後、東京五輪で雪辱を狙う気持ちは、周囲の期待もあって相当に強かった。マットから長く離れていても、「本気になったら」勝てるという自信もあった。ただ、金メダルを狙える体をつくるのには、並大抵の鍛錬では済まないことも分かっている。伸びてくる若手を見て、「気持ちの方が追い付かない状態になって、引退を決めた」と明かした。
 レスリングは伝統ある五輪競技だが、女子の選手層が厚いとはまだ言い難い。現役中から積極的にタレント活動をこなしてきたのは、もっとメジャーにするためでもあった。「笑顔でいることが好きだから、キャスターよりバラエティー番組が向いているかな」と自分を見詰め、「いろんなことに挑戦していきたい」と心を躍らせた。
 選手兼任で務めていた女子日本代表のコーチは続ける。東京五輪では「選手の精神的な支えになれれば」。現役時代と同じく日本チームを引っ張り、メダルラッシュに貢献するつもりだ。
 ◇吉田さんとの一問一答
 ―昨年の全日本選手権で伊調馨選手が東京五輪への思いを口にした。心は動かなかったか。
 自分はやり切った思いの方が強かった。伊調選手はずっと仲間として頑張ってきた。東京五輪を目指すと聞いて、率直にすごいなと思った。
 ―お父さんの栄勝さんにはどう報告したか。
 本当によく頑張ったと天国から言ってくれていると思う。
 ―次の夢は。
 レスリング以外のこともやりたいし、女性としての幸せはつかみたい。東京五輪では選手の精神的な支えになれれば。
 ―リオ五輪決勝で敗れたヘレン・マルーリス選手の印象は。
 組んだ瞬間に圧力と勢いがすごくて強いと感じた。東京五輪で日本選手に勝ってほしい。
 ―特に影響を受けたアスリートは。
 柔道の谷亮子選手に憧れて、五輪で金メダルを取りたいと夢を持った。
 ―栄・元監督はどんな存在だったか。
 世界で活躍できる選手に育ててくれた。感謝の気持ちでいっぱい。
 ―昨年、女子レスリング界は揺れたが、どんな思いだったか。
 ショックだった。後輩がそれに悩まされて思い切り練習ができなかったり、試合で結果が出せなかったりという部分が一番つらかった。
 ―引退を最初に伝えた人は。競技生活で大事にしてきた言葉は。
 最初に伝えたのは母。大事にしてきた言葉は「夢追い人」。夢を追う人でありたい。

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