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2018年6月8日

◎釜石津波訴訟が和解へ=市長が受け入れ表明―「行政責任」認める

 東日本大震災の発生時、岩手県釜石市の「鵜住居地区防災センター」に避難し、津波の犠牲となった市立幼稚園臨時職員の女性=当時(31)=の遺族が、市に約3500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、釜石市の野田武則市長は8日、仙台高裁が示した和解案を受け入れる方針を表明した。市が和解金48万9500円を支払う内容で、遺族側も受け入れる意向を明らかにしており、和解が成立する見通しとなった。
 市側は一審で勝訴していたが、控訴審で「行政としての責任」を認めた上で、「犠牲者らに対するおわび」を盛り込んだ書面を高裁に提出した。
 訴訟で遺族側は、津波避難場所ではない防災センターに避難し死亡したのは、市が正しい避難場所の周知を怠ったのが原因だと主張していた。
 昨年4月の一審盛岡地裁判決は、同センターが津波避難場所ではないことまで周知する義務はなかったなどと判断。遺族側の訴えを退けた。
 控訴審で高裁は今年2月、和解を勧告。市は5月に提出した回答書で、「(幼稚園)職員の園児救命に向けた命懸けの行動に対して深い感謝の意」を表明していた。
 野田市長は8日、記者会見し、「こうしておけば助かった命があったと考えると、行政の責任は重く受け止めなければならない」と話した。 
 訴状などによると、防災センターは津波の避難場所に指定されていなかったが、地震発生後に多くの住民が避難した。市の推計によると、162人が犠牲になったとされる。

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