教科の広場
「プログラミング教育の過去と未来」と題して、プログラミング教育の今までとこれからについて解説します。3回連載の第1回目は、過去編として必修化公表からの8年について記しています。
NPO 「みんなのコード」 アドバイザー (株) LX DESIGN(複業先生)アドバイザー 福田 晴一
2020年度から小学校においてプログラミング教育が必修化となることが決定し,必修化決定後,多くの興味深い教材や授業の提案がなされている。本稿では,本学部と附属小学校を中心とし,「小学校プログラミング教育の手引」におけるAおよびBの学習内容や教員養成,教員研修に至るまで,プログラミング教育に関するさまざまな取り組みを紹介する。
愛媛大学教育学部准教授 大西義浩
科学技術の急速な進歩にともない日々の生活の中でコンピュータは、必需品として溶け込んでいます。仕事だけでなく学校での学習や日常の余暇などにおいても、コンピュータ等の情報機器はなくてはならないものになっています。コンピュータ等をより適切に、効果的に活用していくために、コンピュータや命令系の仕組みの基礎を学ぶことが大切となります。コンピュータ等の情報機器を活用する能力をもつことは、これからの社会を生きていく上で大切です。このような現状から、学習指導要領改訂に伴い2020年から小学校においてプログラミング教育が導入されます。学習指導要領でプログラミング教育は、「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられ、情報活用能力の育成や情報手段を適切に活用した学習活動の充実を進める中に適切に位置付けられる必要が...
群馬県 太田市立沢野中央小学校 校長 大島修
教室の窓「小学校・中学校 教育情報」Vol.54 2018年4月発行より。プログラミング教育は,問題解決の過程を思考しながら繰り返すことで,コンピュータの考え方や動作の原理を学んでいくことであり,問題に対して,誰もが納得する説得力ある解決策を示すことができる考え方がプログラミング的思考である。子どもたちに,自分たちが行う思考作業は,誰かの役に立つものであることを認識させ,積極的にプログラミングを取り組める場を教員が与えることが必要である。
聖心女子大学非常勤講師 榎本竜二
2020年度より「プログラミングに関する学習(以下,プログラミング学習)」が必修化されることに伴い,近年,プログラミング学習の試行的実践が展開されています。試行的実践においてはScratch言語を用いている点が特徴的です。Scratch言語は,視覚的なブロックを複数組み合わせることでプログラミングを平易に行うことができます。筆者は,Scratch言語を活用した小学生のためのプログラミングスクールとして事業展開しているCA Tech Kids(代表取締役社長,上野朝大)との共同した授業研究を進めています。本稿では,2015年度から継続的に研究と実践を繰り返してきたプログラミング学習について,研究の一部を紹介します。
愛知教育大学 磯部征尊