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「高校数学へのひろがり~中高連携を意識した指導のくふう~」(2013年10月作成)より。時間の幅を縮めることで,平均の速さを求めることを発展させて,瞬間の速さを求めることができる。これは高校で学ぶ微分の考え方である。
東京書籍(株) 数学編集部
まず、微分法積分法で今一番問題なのは、時間不足ということだろうか。平均変化率から、極限法の理解を深め、微分法に到達するはずなのに、平均変化率も片手間で終わり、極限法も約分してから代入すれば良いんだと教え、微分係数も導関数もごちゃ混ぜに教えて、酷い例だと、定義による微分すらカットしてしまう。積分も微分の逆だと無理矢理計算させていつの間にかそれが面積になっている。こんなバカな現状を非常に残念に思う。さて、ではどうしたらこの状況を解決できるだろうか?数学IIと数学Bの両方を必修している学校は、6単位を一括の講座として授業をすることをお勧めする。
埼玉県立豊岡高等学校 五十嵐英男
一般的な微分の導入は、平均変化率の学習から始まり、xの変化量を限りなく0に近づけることで接線を定義し、その傾きを微分係数とする展開をとる。はたして、曲線上のある点における接線が一つとは限らないとしている生徒が、この極限の接線のイメージをつかみ、微分係数の意味を理解することができているのであろうか。というのは、そういう誤解を持つ生徒は、ある点における接線もぐらぐら揺らいでいるイメージを持っているように推察されるからである。そこで微分の導入には、いくつかの配慮が必要となろう。
岡山県立備前緑陽高等学校教諭 末廣聡
「よくわかる! 小・中・高 算数・数学のつながり」(2013年10月発行)より。教科書から抜粋した紙面を通して「どの学年で」「どんな内容を」「どのように学んでいるか」が概観できるようになっております。学習内容のつながりや扱いなどの概要の説明,学習段階・学習内容の一覧,学習内容に関する教科書紙面,学習内容に関する留意点(児童,生徒の実態,取り扱い上の配慮)などで構成。
東京書籍(株) 算数・数学編集部