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地球温暖化に関して、二酸化炭素による地球温暖化肯定派と懐疑派の学者とで論争が起きているなか、では私たち教師はどうすればいいのか。たとえば、気候変動の要因について、二酸化炭素以外にも多くの要因があることを生徒に説明し、「現在では解明されていない」とするのか、それとも「今は二酸化炭素による温室効果が原因だ」と割り切ってしまえばよいのか、みなさんはどうお考えでしょうか、と問題提起している。
千葉県立千葉女子高等学校教諭 神谷昌幸
理科学習においても,エネルギー・環境教育の必要性は,小中高のどの校種においても実感されているところであろう。しかし,エネルギー・環境教育の分野での科学実験教材が豊富なわけではないため,理科の授業の呈を必ずしもなしているわけでもなく,理科教師にとっては,かえって授業がしにくいとの声も聞く。とくに,新しい学習指導要領のもとでの,理科総合Aなどは,従来の化学学習や物理学習のように授業を進めようと思っても,その流れでは展開しづらいし,かといって,エネルギー・環境の事例を整理しても社会科の授業とどこが変わるのかという生徒の声もでてくる。これらの声ややりにくさへの対処として,理科教育が本来もっていた原点にもどることを進めたい。ものづくりの要素を取り戻すことである。
信州大学教育学部助教授 川村康文
「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.14」より。2016年12月に発表された中央教育審議会の答申「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について」には,「持続可能な開発のための教育(ESD)は,次期学習指導要領改訂の全体において基盤となる理念である」と明記されています。この答申を受けて,小・中学校学習指導要領改訂版(2017年3月公示)の前文及び総則において,「持続可能な社会の創り手」の育成が掲げられ,全教科においても関連する内容が盛り込まれました。
北海道教育大学名誉教授 大津和子
「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.14」より。2016年8月の「審議のまとめ」を経て,12月の答申「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について」では,「持続可能な開発のための教育(ESD)は次期学習指導要領改訂の全体において基盤となる理念である」とされた。そして,2017年3月,学習指導要領の告示に至った。全体の内容に係る前文及び総則において,「持続可能な社会の創り手」の育成が掲げられ,一定の取り組むべき方向性が示された。加えて,新学習指導要領を貫く「カリキュラムマネジメント」と「主体的・対話的で深い学び」,「社会に開かれた教育課程」の3つの視点は,学校におけるESDの推進にとっても極めて重要なキーワードとなった。
北広島市立東部小学校校長 設楽正敏
「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.14」より。本校は,世界自然遺産「知床」に存在している児童生徒数69名の規模の小さな学校である。平成28年4月に小中併置校から義務教育学校となり,9年間の学びの充実を目指した小中一貫教育を推進している。小中一貫教育の考え方は様々あるが,本校は4-3-2の3ブロック制を取り入れ,各ブロックで適切な段差を付け,その段差を乗り超える力を付けるように取組を進めている。特徴的な取組をいくつかを紹介する。
斜里町立知床ウトロ学校校長 長谷博文
「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.21」より。私は2030アジェンダに出会う前から,私たちの住む星「地球」の自然環境の破壊,地球温暖化による気候変動等に対して危機感を持ちながら暮らしていました。2030アジェンダを読んだとき,自然環境だけではなく経済,社会における重要課題が明文化され,さらに,地球を救うことができる最後の機会は私たちであると,書いてあったことに衝撃と焦りを覚えました。2030アジェンダのタイトルにある「変革」をするためにどうしたらいいのかと悩む毎日です。「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」は2014年9月に国連総会にて採択された文章です。この2030アジェンダの中に持続可能な社会を世界で目指す目標としてSDGsが記載されています。SDGsのみに焦点が当てられていますが,2030アジェンダにはSDGsが必要な背景も書かれていますので,一読をオススメます。
北海道地方ESD活動支援センター 大崎美佳
「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.21」より。 札幌市では,2018年3月に策定した「第2次札幌市環境基本計画」において,初めて行政計画としてSDGs(持続可能な開発目標)達成に向けて取り組むこととなった。本計画では,「次世代の子どもたちが笑顔で暮らせる持続可能な都市『環境首都・SAPPORO』」を将来像とし,環境,社会,経済分野の統合的取組を推進することで,SDGs達成にもつなげていくことを位置付けた。特に近年の気候変動をはじめとする環境問題は,地球温暖化の影響による大型の台風や干ばつなどによる世界的な気象災害の増加により,経済的被害やそれに伴う貧困の悪化や健康被害など,我々が消費する資源やエネルギーによる影響が環境分野にとどまらないグローバルな課題につながっており,SDGsはこのような世界の現状への気付きと解決に向けた視点を得るための非常に重要な目標となっている。
札幌市環境局環境計画課推進係長 佐竹輝洋
「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.21」より。学習指導要領(2017.3公示)前文に「持続可能な社会の創り手」の育成が明記され,「持続可能な開発のための教育(ESD)」の重要性があらためて指摘されました。同時に,2030年を目途とする「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献することが求められています。17の具体的な目標からなるSDGsを意識したり明示することにより,きわめて広い学習領域をもつESDの実践が,よりやりやすくなったともいえます。
北海道教育大学名誉教授 大津和子
「教室の窓 北海道版(小・中学校)vol.14」より。年末に生徒会が行っている募金活動を,より募金の使われ方が目に見えるようにタイの子どもが1年間学校へ通学するための支援金として送金する取り組みに変更した。生徒玄関には現在支援しているタイの生徒の写真が掲示されている。そして,これらの活動が,SDGsの目標3「福祉と健康」,目標4「質の高い教育」につながる活動だということを教職員に伝えて,現在取り組んでいるこれらの活動を生かしながら次年度の学校経営に向かいたいという私の願いを少しずつ広めていった。
石狩市立花川北中学校校長 橋詰典明
2030年までに達成するべき国際社会共通の目標である「SDGs (持続可能な開発目標)」について,教科書を活用してご授業をする際の助けになるよう「Let’s Study! SDGs」というお知らせペーパー(教授用資料)をシリーズで発行しております。
東京書籍(株) 家庭編集部
第5次評価報告書(AR5)の内容に加え,更なる情報の拡充と具体的な温暖化対策を促すことを目的に,動画などをもとに,最新の地球温暖化対策に関する情報を伝えている。
東書Eネット事務局