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福島第一原発事故の発生から早いもので10年の歳月が流れました。放射線を扱う分野にいながら,こうした大事故が起こることを想定もできず,無意識のうちに安全神話を自身の信条としてしまっていた反省から,福島第一原発事故後は,汚染の現状をお伝えできるよう現地の汚染調査を丹念に続けています。本稿では,放射線の特性や厄介なところ,東京オリンピックとの関連についてお話しいたします。
東京大学 大学院総合文化研究科助教 小豆川 勝見
ニューサポート高校「理科」vol.36(2021年秋号)より。福島第一原発事故の発生から早いもので10年の歳月が流れました。私はひょんなことから放射線の独特な面白さに魅かれて放射線を扱う分野に飛び込んだのですが、よもやこんな大事故が起こるとはまったく予想していませんでした。原子炉はどんなトラブルが起きても壊れない、仮にどこか壊れても保安設備が冗長に組まれている、チェルノブイリ原発事故のようには決してならない―。そう思い込んでいたのです。「安全神話」を無意識のうちに自分の信条にしていました。その反省から、福島第一原発事故後は、ほんの少しでも汚染の現状をお伝えできるように、特に汚染の厳しい帰還困難区域を中心に2011年4月から現地の汚染調査を続けています。
東京大学大学院総合文化研究科助教 小豆川勝見
理科学習においても,エネルギー・環境教育の必要性は,小中高のどの校種においても実感されているところであろう。しかし,エネルギー・環境教育の分野での科学実験教材が豊富なわけではないため,理科の授業の呈を必ずしもなしているわけでもなく,理科教師にとっては,かえって授業がしにくいとの声も聞く。とくに,新しい学習指導要領のもとでの,理科総合Aなどは,従来の化学学習や物理学習のように授業を進めようと思っても,その流れでは展開しづらいし,かといって,エネルギー・環境の事例を整理しても社会科の授業とどこが変わるのかという生徒の声もでてくる。これらの声ややりにくさへの対処として,理科教育が本来もっていた原点にもどることを進めたい。ものづくりの要素を取り戻すことである。
信州大学教育学部助教授 川村康文
放射線に関する理解を深めるためにどのようにして授業で取り扱っていけばよいのか,20世紀の実験原子物理学の扉を開いたラザフォードを題材にして,学習指導案の例を紹介している。また生徒への配布資料も掲載している。
北海道札幌清田高等学校教諭 鶴岡森昭
二酸化炭素の排出量から,エネルギー源としての原子力発電について放射線や経済性,立地,安全性などを観点とした学習を試み,簡易放射線測定器「はかるくん」を使用した自然放射線の学習を行う。炭素の循環とエネルギー問題についての指導実践事例。
東京都立三田高等学校 岩倉三好
近年,大気中の二酸化炭素濃度の増加による地球温暖化が問題となっている。エネルギーと環境が注目されている。多重バリアに守られた地球,多圏地球の姿についての学習や自然放射線の学習を通して,エネルギーと環境を考えさせた。
東京都立南葛飾高等学校 岩倉三好
福島原発事故のニュースと東北巨大地震について調べた。このことから何を学ぶべきかを考えた。放射線について理解するために、さまざまな実験や考察を専門家の指導を受けながら,「総合的な学習の時間」の中で学校特設科目「人間と環境」として授業を行った。 なお2013年1月20日掲載の「学校特設科目「人間と環境」福島原発事故のニュースと東北巨大地震と津波の教材化」は、2011年3月の災害を受けて、同年4月から約半年間行った授業の実践記録です。その後検討の時間をかけて翌年の2012年度に行った授業に関しての報告が本稿です。従って一部内容が重複しています。
富山県立志貴野高等学校 島弘則,富山県立高岡高等学校 松島真二郎
「物理Ⅰ 5分間テスト」物理 Ⅰ教科書(平成19[2007]年度版)に準拠より。A4判横,1ページで,左半分テスト,右半分に解答の構成になっています。授業の始めの5分程度を,前の時間の復習として利用できます。
東京書籍(株) 理科編集部
「物理 I Aミニテスト」物理IA教科書(平成11[1999]年度版)に準拠より。A4判横,1ページで,左半分テスト,右半分に解答の構成になっています。授業の始めの10分程度を,前の時間の復習として利用できます。[キーワード]放射能・ウラン・核分裂・核融合
東京書籍(株) 理科編集部
「物理Ⅰ 5分間テスト」物理 Ⅰ教科書(平成19[2007]年度版)に準拠より。A4判横,1ページで,左半分テスト,右半分に解答の構成になっています。授業の始めの5分程度を,前の時間の復習として利用できます。
東京書籍(株) 理科編集部
「新編物理Ⅰ 5分間テスト」新編物理 Ⅰ教科書(平成15[2003]年度版)に準拠より。A4判横,1ページで,左半分テスト,右半分に解答の構成になっています。授業の始めの5分程度を,前の時間の復習として利用できます。
東京書籍(株) 理科編集部
「物理基礎 授業プリント 2020年度版」(2021年2月)より。扱う単元:磁気,・電磁誘導,・送電,・交流,・電磁波,エネルギー,・エネルギーとその利用,・放射線・原子力。いよいよ,最終回となる第8回。磁気分野の残りの電磁誘導,交流,送電。およびエネルギーの利用,放射線から原子力まで,盛りだくさんの内容だった,何とか1時間に収めることができた。教科書と黒板と授業プリントを交互に見ながら,話も聞くというのは大変だろうと考え,第7回以上に,プリントの紙面が狭くなるのを覚悟で,必要と思われる図は,すべて授業プリントの中に載せている。フレミングの左手の法則,電磁誘導のレンツの法則は,いずれも発展項目ではあるが,向きだけの話であるから,扱うことにした。これにより,直流モータの仕組みも説明できるし,交流電流の発生のメカニズムの説明も容易になると思ったからだ。
愛知県立旭陵高等学校教諭 松野聖史
「SDGs情報ペーパー『Let’s Study! SDGs』」(2020年9月)より。現代の生活において,経済,医療,教育,農業,交通や通信など,あらゆる場面で電気が不可欠です。しかし世界で約 8.4 億人(2017 年)は,電気を利用することができていません。とくに開発途上国の生活改善や経済成長には,安定して手軽に利用できる電気の供給が必要です。一方で,エネルギーを生み出す際に排出される CO2 などの温室効果ガスは,平均気温上昇の原因になっています。
東京書籍(株) 家庭編集部