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数学Ⅱの「式と証明」で不等式の証明を扱う。不等式(左辺)≧(右辺)を証明するには,(左辺)-(右辺)が0以上であることを,与えられた条件(不等式)や実数の性質((実数),2≧0)を使って示せばよい。ただ,機械的に示すだけでなく,図形的な解釈,意味付けが可能であるときには,それを生徒に提示する方がその不等式のもつ意味がより理解されると思う。さらには,証明した不等式が別の不等式の証明,特に図形的な意味を伴った不等式の証明に活用できればなおさらであろう。 本稿では,条件付き不等式「a>c,b>d⇒ab+cd>ad+bc 」を題材にとって,このことを考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
根号を含む不等式を証明するとき,差をとる方針ではすぐに行き詰まってしまうので,両辺が0以上であることを確認して,各辺の2乗の差をとるという方針で進める。各辺の2乗の差が根号を含む式の平方の和として表されれば,それが0以上になることから与えられた(根号を含む)不等式の証明ができる。本稿では,a≧0,b≧0,c≧0のとき,√3(a+4b+9c)≧√a+2√b+3√c であることの証明および等号成立条件を求める問題を生徒に解説していたときに,その証明の構造を理解するには,一般化,あるいは単純化した方がよいのではないかと思ったことをまとめたものである。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
「解法は1通りではない」-数学の別解づくりを考えよう-稲永善数―平成15年4月作成より。それぞれの命題から出発して,実関数論で成立していたような色々の定理が同様に成立つかが複素関数論を考える出発点の 1 つだった。コーシーが必要にかられて,複素数を導入し積分論を考えたことも大きな出発点でもあった。複素数を含む四元数(W.R。ハミルトン (Hamilton, 1858)が考えた)の関数論を構成しようとすると,上記の (1), (2), (3) の同値性が崩れてしまう。(1)を仮定すると,それを満たす四元数の関数は,1次関数のみで,関数論としては面白くもなんともないものになる。少なくとも初等関数くらいの関数が必要だ。四元数の関数論では,ある条件を入れると複素数関数論を含むものが構成される。このように,数学は「同値な命題を探すこと」「条件を見つけること」で拡張されたものができるかなど数学の発想はとどまることを知らない。「同値性を証明すること」は,数学では重要なテーマの1つである。
稲永善数
円に外接する等脚台形ABCDの内部に上底AD・下底BCに平行な線分EFをとって2つの等脚台形をつくり、それぞれに内接円が存在する場合、AD=a、BC=bとするとき、線分EFの長さはaとbを使ってどう表されるか。また、等脚台形の脚の長さや内接円の半径はaとbを使ってどう表されるか。本稿ではこれについて考えたい。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立徳山高等学校 西元教善
「先生、解答を見たのですがわけがわかりません」――こんな質問を受けることがよくある。確かに、問題集のいわゆる解答編には正統的ではあるものの、力が足りない生徒にはわかりづらい―消化しづらい―ものがあるのも事実である。これを踏まえ、本稿では解答編のあり方について一石を投じてみたい。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立徳山高等学校 西元教善
ニューサポート高校「数学」vol.22(2014年秋号)より。 「先輩,ここどげん教えると?」の第4 弾です。今回は主に,数学Ⅱの相加平均と相乗平均の関係を扱ってみました。数学の問題を解くうえで頻出する不等式ですが,一般化までは日頃考えません。生徒達に視覚的に捉えさせることを含め,一般化への証明を試みました。
九州数学シンクタンクグループ
a≧0, b≧0に対して不等式(a2+b2)3≧(a3+b3)2が成り立つことは, =3a2b2{(a-b/3)2+8/9b2}≧0であることで証明される。等号成立はa=0, またはb=0のときである。さて,この不等式をa≧0, b≧0,c≧0 のとき(a2+b2+ c2)3≧(a3+b3+ c3)2と拡張した場合とか,さらに,これをak≧0(k=1,2,…,l),m<n(l,m,n∈N)のとき、(∑akm)n≧(∑akn)mと一般化した場合にこれらの不等式は成り立つのであろうか。成り立つのであれば,等号成立条件や証明方法に興味・関心を引かれる。 本稿では,この2つの不等式の証明および等号成立条件を考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
相加・相乗平均の関係は簡便な公式である。不等式の変形の際に使えるだけでなく,ある条件の下で考えている式の最大値や最小値を求めるときにも使える。その証明については,(相加平均)-(相乗平均)を変形して平方の形にして(実数)2≧0という実数の基本性質から導かれる。本稿では,図で納得させるように「点と直線の距離の公式」を使った例を考案した。
山口県立高森高等学校 西元教善
2つの正の数の相乗・相加平均の関係については「式と証明(数学Ⅱ)」で扱うが、式での理解以外に、「直角三角形において斜辺は最大の辺」という三角形の辺の長さの大小(長短)での納得の仕方がある。本稿では、直角三角形を使って「相加平均≧相乗平均≧調和平均」であることを印象深く納得する方法を紹介したい。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立徳山高等学校 西元教善
九州数学シンクタンクグル-プでの「高校数学を横に切る!」の研究発表もいよいよ最終回を迎えることとなりました。各県の先生方が揃う機会は限られますが,集まったときには集中的に検討し,研究を深めています。今回の研究につきましても是非ご意見・ご感想をお聞かせください。
九州数学シンクタンクグループ
採点をしていて,何となく不完全さを感じるが,よく考えみると問題はないことが判明する。しかし,生徒本人は本当にそこまでのことがわかって書いているのかという疑問を抱かせる解答に出会うことがある。説明不足であるとして減点もできるが,わかって書いているのかもしれないし,どう採点したものか……減点法ですべきか加点法ですべきか……と採点基準の設定が悩ましい解答がある。本稿では,このような事例について,絶対値記号を含む不等式の問題の解答を題材にして考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら→https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/login/newenter.php?wurl=/detail/40776/
山口県立高森高等学校 西元教善
1つの恒等式は,様々な数式を生み出す原動力となるなんとも頼もしい存在である。自分なりに魅力を感じる恒等式とそこから生まれる数式を紹介してみようと思う。
國學院大學栃木高等学校 宇賀神忠靖
1~6の目が同様に確からしく出るサイコロは、入試問題にも頻繁に登場し、それらの問題もある程度パターン化されており、受験生の得意分野の1つとなっているであろう。本稿では、同様に確からしく出ないイカサマサイコロについて考察する。
國學院大學栃木高等学校 宇賀神 忠靖
不等式の証明,例えば,不等式 A≧Bを証明するときは A-B≧0を示すことが多い。不等式の証明の直前には等式の証明を扱うが,そこで等式A=Bの証明の仕方には 1 A=……=B ∴A=B,2 A=……=C,B=……=C ∴A=B,3> A-B=……=0 ∴A=Bという3つがあることに言及し,教科書の例題等では主に 1 ,2 を扱っている。 一方,不等式の証明方法についてはこのような記述はない。できれば同様に,A≧Bを証明する方法として 1 A≧……≧B ∴A≧B, 2 A-B=……≧0 ∴A≧B, 3 A≧0,B≧0のとき,A2-B2=……≧0 ∴A≧B などがあることに言及しておけばよいと思う。 よくある生徒の勘違いに,証明すべき不等式 A≧B をもとに変形して,( )2≧0等に至ることで証明できたとすることがある。本稿では、不等式の証明を本質的に理解させ,定着させるために必要なことがらについて考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら。
山口県立光高等学校 西元教善
数学Ⅱの「式と証明」で不等式の証明を扱う。その中で,「相加・相乗平均の関係」や「コーシー・シュワルツの不等式(不等式名は教科書では扱っていない)」を扱う。ともに両辺の差の式変形を通じて,( )2 を作れば証明が完了し,同時に等号成立条件も求められる。「式と証明」という単元名が示すように式変形が主であり,関数やグラフとして捉えることはしない。しかし,関数と捉えてグラフを描くことで,その不等式の持つ意味を視覚的に理解させるという指導法も考えられる。 本稿では,「相加・相乗平均の関係」や「コーシー・シュワルツの不等式」をグラフ化し,その意味や等号成立条件の視覚的理解を試みる。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
本稿では,4数a,b,x,yについてのコーシー・シュワルツの不等式を用いて,6数a,b,c,x,y,zについてのコーシー・シュワルツの不等式を証明すること,さらにはその発想を数学的帰納法での n=kから n=k+1を導く過程に使い,2以上のすべての自然数nに対して,2つの数列{an},{xn}それぞれの項の平方の和の積が,それぞれの数列の同じ番号の項の積の和の平方以上あることなどの証明について考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/detail/40776
山口県立光高等学校 西元教善
新採用数学教員の研究授業後の反省会で、数学教員<ruby>ではない<rt>・・・・</rt></ruby>管理職から「ルート(√)をとると言ったが、記号を取り去るのか、正の平方根を求めるのか、言葉遣いが明確でない。」との助言があった。そこで本稿では、数学的な見地から改めて日本語の「とる」という語句の意味を考えてみたい。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立徳山高等学校 西元教善
拙稿「コーシー・シュワルツの不等式(Ⅰ)」では,「a i ,x i それぞれの平方の和の積はそれぞれの同じ番号の項の積 a i x i の和の平方以上」が成り立つことを(等号成立条件も含めて)示した。このように議論を進めていけばよいという納得感のある証明であったと思うが,欠点は高校生にとって計算量が多いということである。そこで,本稿ではもっと簡潔明瞭な証明を考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
math connect「教科書・教材のひと工夫(高校)」より。入試対策問題集『ニューグローバルトップ数学Ⅰ+A+Ⅱ+B+C』では,典型的な入試問題を集めた“Try”のコーナーのすべての問題に,解説動画を用意しています。
東京書籍(株) 算数・数学編集部
数学Ⅱで不等式の証明を扱うが,絶対不等式の証明では,両辺の差≧0等を示すのに2乗すると0以上となるという実数の性質を根拠とするので,数学Ⅰで学習する平方完成という式変形が重要になる。そこから,「相加・相乗平均の関係」や「Cauchy-Schwarzの不等式」といった,不等式の証明や最大値・最小値を求める際にも有効な公式が導かれる。この小論は,不等式の証明の授業をしていたとき,生徒にとって手頃で興味深い不等式はないかと探していたとき,本棚で目に留まった『不等式への招待(大関信雄・清太共著)』の中で見つけた「Shapiroの巡回不等式」について考察したものである。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/downloadfr1/htm/cms68851.htm
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
H20.8.4に掲載された拙稿「不等式の証明について」では,生徒が不等式に興味・関心をもってくれそうな題材として, Shapiroの巡回不等式を紹介した。高校で学習する不等式には,実数の性質から成り立つ「絶対不等式」と,ある条件のもとでは成り立つ「条件付き不等式」とがある。本稿では,ある条件付き不等式について考察してみたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/downloadfr1/htm/cms68851.htm
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
本稿では,東書数学Ⅱの問,問題,練習問題で扱われている「条件付き不等式」の証明問題を計量的に扱えるように,正という条件を追加して,面積として,あるいはグラフを使って考察してみる。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/downloadfr1/htm/cms68851.htm
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
「不等式2つ,文字各3つ(したがって文字6つ)」の場合について考察し,それを基にして,一般化された「不等式2つ,文字各n個(したがって文字2n個)」の場合を証明する。また,「不等式3つ,文字各3つ(したがって文字9つ)」の場合について,「不等式2つ,文字各3つ(したがって文字6つ)」の場合を基に証明する※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/downloadfr1/htm/cms68851.htm
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
「条件付き不等式についての一考察⑴~計量的視点から~」,「条件付き不等式についての一考察⑵~計量的・グラフ的視点から~」,「条件付き不等式についての一考察⑶~拡張と一般化~」では,条件付き不等式『 (*) a>c, b>dのとき,ab+cd>ad+bc 』を中心にした不等式を考察した。本稿では,「条件付き不等式についての一考察⑴⑵⑶」で得られている結果を補充しながら,相加・相乗平均の関係の別証を試みたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/downloadfr1/htm/cms68851.htm
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
数学Ⅱでは,不等式の証明を扱う。もっぱら(実数)²≧0を出所にして証明をするが,図形的に考えて,長さ(距離)の大小で処理することや判別式の符号などから証明可能な場合もある。たとえば,(コーシー・)シュワルツの不等式の不等式などもそうである。本稿では,その別証について,いくつか考察してみたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
数学Ⅱの方程式・式と証明で「不等式の証明」を扱う。式と証明の中で扱うのであるから,基本的には視覚的な理解は目標になく,本来それに言及する必要はないだろう。視覚的な理解としては,数学Ⅲで微分を扱うときに,グラフをかいて,そこで不等式の意味を考えさせればよいのであるが,可能であるならば,そこで式と証明で扱った不等式のグラフをかいて,その意味を視覚的に理解させておく方が,定着がよいように思う。そこで,本稿では,数学Ⅲの無理関数,微分法まで学習した後で,式と証明の不等式を再考させるという立場で,考察を行ってみた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
不等式の証明は数学Ⅱの「式と証明」で扱う。等式の証明で条件(等式)付きの等式を扱うが,同様に不等式でも条件(不等式)付きの不等式の証明を扱う。 『a>c,b>dのとき,不等式ab+cd>ad+bcを証明せよ。』という証明問題は『a≧c,b≧dのとき,不等式ab+cd≧ad+bcを証明せよ。また,等号が成り立つのはどのようなときか。』という等号成立条件を求めさせる証明問題に直すことができる。では,もっと文字を増やしたときの証明はどうなるのか,特に等号成立条件に着目して考察してみた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
三角形ABCの内部にある点Pから3辺AB,BC,CAまでの距離をそれぞれd1,d2,d3とするとき,d1=d2=d3であればd1(=d2=d3)は三角形ABCの内接円の半径であり,点Pは三角形ABCの内心である。そのとき,三角形ABCの面積をSとするとd1(AB+BC+CA)=2Sという関係がある。一般に,d1BC+d2CA+d3AB=2Sであり,面積Sは3辺の長さや3つの内角から求められる。当然,d1,d2,d3は3辺の長さや3つの内角と関係があるが,どのような関係があるのかについて,コーシー・シュワルツの不等式を活用して,不等式という観点から考察したい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
「不等式」や「証明」は生徒が苦手とする分野である。ましてや「不等式の証明」となればなおさらのことである。不等式の前に恒等式や方程式といった等式を,不等式の証明の前には等式の証明を考察して,その準備をする。
山口県立岩国高等学校 西元教善
不等式の証明は数学Ⅱで扱う。不等式の証明とはどのように考え,どう記述すればよいのかにおいて,定着程度に差がつきやすいといえるであろう。両辺の差をとって,いくつかの平方の和に変形して(実数)2≧0から証明するとか,両辺とも0以上であることから平方して差をとって証明するとか,あるいは相加・相乗平均の関係を使うとか証明方法は多様であり,その発想と証明として認められる書き方に苦慮する生徒は少なくない。また,本稿で題材とする不等式「|a|<1,|a|<1,|b|<1⇒ab+1>a+b 」のように条件付き不等式というものあるが,この不等式を利用すると「|a|<1,|b|<1,|c|<1,⇒ab c+2>a+b+cという条件付き不等式が説明できるが,初学の生徒を悩ませるものであろう。本稿では,生徒にとってわかりやすい説明はどのようなものであるかを中心にして考察してみたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
意識的に隠そうと思って隠しているのではなかろうが,それをうっかり見落とすと問題の本質に関わって、解けないあるいは不正解になるような条件というのがある。本稿では,決して隠そうと思って隠しているのではないが,生徒(特に数学が苦手な生徒)にとって意識できないことがあるような条件・性質について考察してみたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立高森高等学校教諭 西元教善
2数の場合の相加・相乗平均の関係は,2個の2乗数の和と2個の数の積の2倍の差の関係から証明される。また,3数の場合の相加・相乗平均の関係は,3個の3乗数の和と3個の数の積の3倍の差の関係を変形して証明される。 本稿では,相加・相乗平均の関係に関わる関係(平方の和,平方の正数倍の和)として,正数のn個のn乗数の和とn個の積のn倍の差について,それがどのように表されるかについて考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立高森高等学校教諭 西元教善
不定方程式 1/x+1/y+1/z=1(1≦x<y<z)の自然数解は,(x,y,z)=(2,3,6)である。与えられた不定方程式の分母を払うと,xy+yz+zx=xyzであるから,この不定方程式の自然数解も (x,y,z)=(2,3,6)となる。本稿では,副題に掲げた不定方程式 x+y+z+xy+yz+zx+1=xyz(1≦x<y<z)の自然数解を「手際よく」求める方法について考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
ニューサポート高校「数学」vol.20(2014年春号)より。 「先輩,ここどげん教えると?」の第3 弾です。今回は,数学Ⅱを扱ってみました。教科書の中で「一般に…と知られている」という言葉でまとめられているものについては,教える側としても,その根拠を押さえておきたいものです。
九州数学シンクタンクグループ
「重心」の図形的な意味といえば,その定義から三角形の3本の中線の交点であって,頂点とその対辺の中点を結ぶ3本の中線をそれぞれ2:1に内分するということである。では,これとは別に重心の図形的な意味を説明せよと問われるとどう答えることができるのであろうか。 本稿では,三角形の面積,正弦定理,3数の相加・相乗平均の関係を使って,これらを考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
生徒の数学力の向上をめざし,次期教育課程では,数学Ⅰ・Aでは「課題学習」が導入されるが,限られた時間数の中で実践するのであるから効果的な題材を選定しなければならない。個人的に実践してみたいことの中に,1つの問題を多面的に考察する,つまり,複数の別解(別証)を考察させることがある。
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
拙稿『a3+b3+c3-3abc=(a+b+c)(a2+b2+c2-ab-bc-ca)の証明について』において,この回のテーマである等式(a+b+c)3=a3+b3+c3+3(a+b)(b+c)(c+a)に触れて,等式(a+b+c)2=a2+b2+c2+2ab+2bc+2caと同様に準公式として扱ってはどうかという提案をした。では,この等式の有用性はなにか,つまり,この等式からどのようなことが導けるかについて考察してみるべきであると考え,本稿を書いた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
教科書では,『コーシー・シュワルツの不等式』という呼称で扱うことはないが,(ax+by)2≦(a2+b2)(x2+y2) という不等式が成り立ち,等号成立はay=bxのときであること,およびその応用を扱う。その証明は「不等式の証明」という単元で扱うため,その基本である(右辺)-(左辺)=…=(実数)2≧0という形で行う。つまり,『(a2+b2)(x2+y2)-(ax+by)2 =…=a2y2-2abxy+b2x2=(ay-bx)2≧0 よって(ax+by)2≦(a2+b2)(x2+y2) 等号成立はay-bx=0つまりay=bx』というようにするが,初学の生徒にとって,a2y2-2abxy+b2x2=(ay-bx)2の箇所がネックになるようである。そこで,他にはどのような証明があるか,よりわかりやすいものはないかと思い考察してみた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
相加・相乗平均の不等式は、単に不等式の証明にだけではなく、関数において変数の変域を絞り込んだり、最大・最小問題の解法などにおいても現れる。入試問題では数学Ⅲにおいて、微分による方法、指数関数を使った方法等の誘導による形式で 出題されることがある。そのような中にあって、数学ⅡとB だけで証明できないかと考えて今回のテーマに辿り着いた。最後に、2 つの正の数の場合の相加・相乗平均の不等式より、有名なコーシー =シュワルツの不等式を導く。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
東京都立駒場高等学校教諭 渡部毅
エルデス・シュトラウスの予想を証明する。「ニコニコしながら和分の積」&自動作問研究で考案したプログラミング理論「万が一理論」からのアプローチ。
昭和鉄道高等学校 菅野正人
教科書「数学1」「数学A」(2001年度版)準拠。10分間テスト。1ページ目がテスト問題,2ページ目が解答になっています。基礎計算の徹底と確認テスト。
東京書籍(株) 数学編集部
教科書「数学1」「数学A」(2001年度版)準拠。10分間テスト。1ページ目がテスト問題,2ページ目が解答になっています。基礎計算の徹底と確認テスト。
東京書籍(株) 数学編集部
センター試験数学過去問題集。2015年度本試験(数学II)第1問[2]。この資料は,東京書籍の数学教科書の目次に準拠して,センター試験問題を分類したものです。データは問題と解答で構成されています。
東京書籍(株) 数学編集部