教科の広場
【令和4年7月号】特別支援教育で必ず知っておかなければならないキーワードの1つに「基礎的環境整備」と「合理的配慮」があります。かつて私が訪問した県立盲学校では、「合理的配慮」について学ぶ時間が設けられており、「平等」と「公平」をはき違えないよう生徒たちに指導が行われていたことを知り、いたく感心しました。今回は、「平等」と「公平」に関連して、個別最適な学びについて考えたいと思います。
川村学園女子大学 教育学部 児童教育学科 教授 田中 聡
【令和4年6月号】昨今、働き方改革やコロナ対策等により部活動指導も難しくなっていますが、経験のない部活動を任され、顧問として四苦八苦している先生方も少なくないのではないでしょうか。私自身、競技・指導経験がない部活動の顧問を任されて悪戦苦闘しつつ勉強し、生徒のためにできることに精一杯取り組んだことを思い出します。今回は、部活動指導における教師の言葉や考え方についてお話しします。
【令和4年5月号】教員生活1か月、慣れない環境に身を置くというのは、本当にストレスがかかります。生半可な決心では、それまでの自分の行動を変え、新たな目標に向かっていくことはできません。さて今回は、教師が用いる言葉のうち、生徒に一歩踏み出させられるような、背中を後押しすることができるような「声のかけ方」について考えます。
【令和4年4月号】私は今でも、若い頃に先輩の先生方からかけていただいた言葉に支えられています。長い教員生活のスタートラインに立った皆さんは、これからどんな言葉に出会い、支えられていくのでしょうか。今月から連載の中で、少しでも皆さんのヒントになるような言葉をお届けしていきたいと思います。さて今回は、「教育」=「今日行く」をはじめ、初任の先生方に是非覚えてほしい3つの言葉をご紹介します。
初任の皆さんにとって、この1年はあっという間の1年でしたか? それとも、ようやく終わった1年でしたか? いずれにせよ、学びの多い1年になったのではないでしょうか。今回は、目標とゴールのズレを認識し、次に取り組むべきものを明確にするための「振り返り」を、どう進めればよいか考えたいと思います。
2012年8月、文部科学省中央教育審議会答申において「アクティブ・ラーニング」という表現が初めて使われました。それから10年が経ち、私たちの授業は答申で示された目的や主旨に見合ったものになってきているでしょうか。「授業改善」は初任の先生に限らず、若い先生方の多くが悩んでいるテーマでもあります。そこで今回は前々回に引き続き、現在の授業の課題や改善方法について考えてみます。
2021年10月、全国の小・中学校における不登校の児童生徒数が、過去最多の196,127人を記録したことが文部科学省の調査でわかりました。学校現場が何もやっていないわけではないのですが、なかなか効果があらわれていないのが現状です。そこで今回は、これまで私が現場で意識して取り組んできた不登校対策を具体的にお示しします。
「学ぶ」の語源が「真似る」であることは、広く知られていることです。一方、中国の思想家で陽明学の始祖である王陽明は「知行合一」という名言で、知っているだけでは意味がなく、行動に移すことが大事であると説きました。今回は、授業改善を進める上で、他者の実践や理論を「真似る」ことの大切さ、そしてそれを実際の行動に移すことの大切さについてお話ししたいと思います。
ある日の昼すぎ、1本の電話が入りました。「校長はいるか!」――頭から湯気を立てるような勢いのクレームでした。「保護者対応」「クレーム対応」と聞くと、難しいイメージを持つ先生が少なくありません。今回は、保護者からのさまざまな要望やクレームをご紹介しつつ、保護者の「声」にどう対応するかとともに、「声」が出る前にどう対応しておけばよかったのかを一緒に考えたいと思います。
「指導死」という言葉を初めて聞いたのは、今から6年程前、大学で行われた公開講座に参加したときのことでした。当時は、恥ずかしながら「指導死」という言葉があることすら知らず、公開講座のパンフレット中の「指導死」という言葉に違和感すら感じていたことを覚えています。今回は、「指導死」について概観しつつ、「怒る」ことと「叱る」ことの違いについて、皆さんと一緒に考えたいと思います。