- 実践事例

- 英語
本校に通う生徒は全員、聴覚障がいのある子どもたちです。聞こえの状態は生徒によってさまざまではあるものの、英語の学習で必要不可欠である「音声」を十分に用いた学習には、大きなハードルがあります。ろう学校で授業を担当して4年目のある日、中学部3年生の女子生徒からこんな言葉を言われました。「先生、英語が楽しいです。ALTなどと英語で話をするのが大好きです」この生徒は、英語が特別得意なわけではないのですが、“I like English.” “My favorite color is pink.”などの1文程度の簡単な英語で、懸命に、そして楽しそうにコミュニケーションを図ろうという姿勢を授業の中で見せています。全国の聴覚障がい児の中には、聞こえに関して英語学習への大きなハードルがある中で、彼女のように...
福井県立ろう学校教諭 羽柴直弘