• 東書Eネットへ登録する
  • 東書EネットIDでログイン

ページTOPへ

教育界情報

2017年6月号

 もう20年以上も前に,「学校教育の荒廃」が叫ばれた時期がありました。子供たちの暴力・非行事件が起きるたびに,その批判と責任が学校ばかりに向けられた時代でした。一方で,「教育の原点は家庭にある」とか「子供は社会総がかりで育てる」などという本質論が語られ始めたのは,それからかなり後のことでした。最近になってようやく,その「社会総がかり」の法的な体制が具体的に整えられてきたことには,感慨もひとしおです。
 一つは,学校におけるスポーツ,文化,科学等に関する技術的な指導が可能となる「部活動指導員」が導入されたことです。もう一つは,地域住民等と学校が情報を共有し合い,地域全体で子供たちの成長を支えていこうという「地域学校協働活動推進員」が導入されたことです。これらはすでに学校教育法施行規則や社会教育法の改正を終え,この4月に施行されました。
 しかしながら,新たな制度が真に実効ある成果を生み出すまでには,なお一定の時間を要するものと予想されます。今後これらの制度が円滑に定着し,教員の負担軽減の課題解決に確実につながっていくことを期待したいものです。

  1. 1 学校・地域めぐる法改正など解説 文科省が指針 日本教育新聞 5月1日

     文科省は4月25日,今年3月の法改正で創設した「地域学校協働活動推進員」の確保策や役割などを説明するガイドラインを公表した。今国会では社会教育法を改正し,同推進員を「置くことができる」とする条文を設け,既に施行した。ガイドラインでは,候補者として学校・地域連携に関するコーディネーターを経験した人や,PTA活動の経験者,退職した教職員などを挙げている。

  2. 2 小中教員の勤務時間が増加 教育新聞 5月1日

     文科省は,平成28年度の教員勤務実態調査の勤務時間に関する速報値を,4月28日に公表した。平成18年度の前回調査と比べ,小・中学校の管理職や教諭などの勤務時間が増加。教諭は1日あたり,小学校で平日43分,土日49分,中学校で平日32分,土日1時間49分増えていた。調査は,教育政策に関する実証研究の一環として,昨年度と今年度の2カ年で実施。公表されたのは,昨年度の勤務時間についての速報値。 

  3. 3 学力との関係で 職種,蔵書数…家庭環境は 文科省・保護者調査 日本教育新聞 5月15日

     子どもの学力と家庭環境との関係を調べるため,全国学力・学習状況調査と併せて実施する保護者対象の調査が8日から始まった。平成25年度の調査以来4年ぶりの今回は,親の具体的な職種や帰宅時間,家庭の蔵書数などを質問し,学力に影響を及ぼす社会経済的な背景を調べている。
     調査は公立学校の児童・生徒の保護者を対象に,全国で小学校1186校,中学校799校を無作為に抽出。前回の保護者調査より対象数を小学校は約3倍,中学校では2倍に増やし,29日まで実施する。  

  4. 4 学校の業務改善を加速 研究を26道府県市に委託 教育新聞 5月15日

     文科省は,学校現場での業務改善加速のための実践研究事業の平成29年度委託予定の都道府県政令市をこのほど決定した。北海道や宮城県,千葉市など26道府県市が選ばれた。研究事業では,時間外勤務の削減などの学校の業務改善を一層促進していくために,改善に集中的に取り組む自治体をモデル地域に指定して実践研究を行う。研究で得られるエビデンスなどの成果を全国に発信するのも目的にする。

  5. 5 主幹の積極活用探る 副校長・教頭 負担軽減を議論へ 中教審 日本教育新聞 5月15日

     教員の働き方の改革に文科省が本格的に乗り出す。近く中央教育審議会で負担軽減や業務改善の検討を始める。業務が集中しがちな副校長・教頭の負担軽減を図るため,主幹教諭が校内業務に積極的に関与する仕組みなどを検討する見通しだ。

  1. 1 相対的貧困率など調査 小5や中2の世帯で15% 大阪市 日本教育新聞 4月24日

     子どもがいる家庭の相対的貧困率は5歳児のいる世帯で11.8%,小学5年生または中学2年生のいる世帯で15.2%―。大阪市が13日に報告した昨年度の「子どもの生活に関する実態調査」の結果から,そうしたことが分かった。
     調査は,昨年6月27日から7月14日にかけて実施。5歳児・小学5年生・中学2年生のいる市内の世帯を対象に,学校園・保育所を通して調査票を配布・回収。大阪府立大学の山野則子研究室が市から委託を受け,結果の集計・分析を実施した。9万1858世帯が対象で,回収率は76.8%。 

  2. 2 定時退勤日を完全実施へ 兵庫県教委がプラン策定 日本教育新聞 4月24日

     兵庫県教委は今月,教職員の勤務時間適正化推進プランを策定し,6日の定例会で報告した。今後の方向性として,「すべての学校における『定時退勤日』『ノー会議デー』『ノー部活デー』の完全実施」などを打ち出した。
     この他,推進プランには,定時退勤日などの完全実施に加え,「先進事例の積極的活用」「組織的な推進体制の構築による教職員の意識改革」が盛り込まれた。同時に,具体的な取り組みの方法なども紹介した。 

  3. 3 学外の運動部活動支援員に講習会 埼玉県 教育新聞 5月1日

     埼玉県は国に先駆け,学外の指導者が単独で中学校の運動部活動の指導や大会引率をすることを可能にした「運動部活動支援員活用事業」を推進している。4月22日には,平成29年度の同支援員への講習会を実施し,同事業の趣旨説明や,より良い部活動指導の在り方などを伝えた。講習会では,今年度の運動部活動支援員と市教委の指導主事が対面。昨年度の取り組みを振り返り,それぞれの視点で意見交換しながら,改善策などを協議した。

  4. 4 スマホの長時間利用減る 岡山県教委調査 日本教育新聞 5月15日

     平成26年度からスマホ等の夜間使用制限の取り組みなどを推進している岡山県教委はこのほど,小・中・高校生を対象にした実態調査をまとめた。  調査対象は小学4年生から高校3年生までの児童・生徒7835人(抽出率5.7%)で,昨年12月に実施した。
     スマホやゲーム機などを利用する児童・生徒のうち,平日に平均3時間以上使用する割合は小学校15.5%,中学校22.5%,高校34.6%。26年と比べて全校種で減っていた。

  5. 5 「3.11を忘れない」 防災教材をウェブで公開 東京都教委 教育新聞 5月15日

     東京都教委は,平成28年度版防災補助教材「3.11を忘れない」をウェブサイトに,このほどPDF形式で公開した。小学校版,中学校版があり,ダウンロードして活用できる。教材は,▽知る ▽備える ▽守る ▽明日へ――を基本コンセプトに構成されている。東日本大震災の被害状況や,救助・救援活動をカラーグラビアで掲載しているほか,図を多用して児童生徒が分かりやすく学べるように編集されている。

  1. 1 コミュニティサイト被害児童 過去最多 教育新聞 4月27日

     警察庁は4月20日,昨年1年間のコミュニティサイトに起因する犯罪の被害児童数が1736人だったと発表した。平成20年以降で,過去最多となった。年齢別では,14歳以上の被害児童数が全体の86.2%を占め,特に16歳,17歳の増加傾向が顕著だった。また,インターネットの利用等に関して,児童のほぼ半数が「学校で指導を受けたか覚えていない」と答えていた。

  2. 2 中2と高1の学習時間が減少 教育新聞 4月27日

     東京大学社会学研究所とベネッセ教育総合研究所は,子供の生活と学びに関する親子調査に基づく学習実態や変化について,このほど発表した。中学校2年生の約半数と高校1年生の6割が前年よりも学習時間を減らしており,この学年で中だるみや学習離れが起きやすいと分かった。学習時間の平均は,小1から中1までは順調に増加するが,中1から中2にかけて8分減少,中3から高1にかけても31分少なくなっていた。 

  3. 3 教員の時間外労働の上限規制を要求 教育新聞 5月18日

     大学研究者や過労死教員の遺族などでつくる教職員の働き方改革推進プロジェクトは5月12日,文科省で記者会見を開いた。教員の長時間労働是正に向けて進めている「教員の時間外労働の上限規制の設定」を訴えるインターネット署名の主旨を説明。同日までに約2万人の国民の賛同署名を集めたとする。適切な教育環境の実現に向けて「教員の勤務時間を把握する体制」などの問題提起も示された。