拙稿『正接定理 ~正弦定理と和積公式から導く~』で正接定理について考察した。その中で正接定理は問題解決に際して正弦定理,余弦定理のような有効な定理ではなく,使い勝手のよくない定理であることに言及した。決定的によくない点は,2つの角の和・差の半分という半角を扱うところである。これでは扱える角が極めて少なくなるという使用上の欠点がある。また,その表現においても,左辺は2辺の差を2辺の和で割ったもの,右辺は2つの角の差の半角の正接を同じ2つの角の和の半角の正接で割ったものであり,正弦定理のように対辺と対角の正弦の商というシンプルさもない。
そこで,半角を使うことはやむを得ないが,2つの辺と角が混在した形だけでも解消すればどのように表すことができるかについて考察してみた。
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山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて,3ページ
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