「対数の性質」として教科書で扱っているのは,積の対数,商の対数,累乗の対数である。「対数の性質」の直前には1の対数の値は0であること(loga1=0),
底と真数が等しい対数の値は1であること(logaa=1),が扱ってあるが,これは「対数の性質」には含まれていない。
また,「対数の性質」の特別な場合として,逆数の対数,n乗根の対数がある。性質としての扱いではなく公式扱いで,底の変換公式がある。さらに,この特別な場合として底と真数を入れ替えると元の対数の逆数になる(logab=1/logba),がある。個人的には,これに対数乗を加えて欲しいと思う。本稿では,対数の広い意味での性質,つまり教科書に「対数の性質」と銘打ってある性質以外も含めて再考察してみたい。
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山口県立高森高等学校教諭 西元教善
A4判たて,5ページ
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