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ワクチンの開発で知られる19世紀の生化学者ルイ・パスツールが語った言葉がある。「よく準備された人にだけ偶然は恩恵を与える」。その「恩恵」を得た1人は、間違いなく東京理科大名誉教授...
2026年10月9日
よく小欄あてに読者の方から手書きのお便りを頂く。はがきや便箋(びんせん)にしたためられた文字から、お人柄や性格がにじむ。達筆な方も多い。流れるような美しい文字に見とれて、会ったこ...
2026年10月8日
車の中から6歳の少女ヒンドが叫ぶ。「はやくきて。うたれちゃう」。息絶えていく6人の親族の遺体に隠れ、電話口で幼い声が、何度も助けを求める。映画「ヒンド・ラジャブの声」は、パレスチ...
2026年10月7日
『ジョニーは戦場へ行った』は強烈な反戦小説だ。1939年に出版された。主人公の米兵は、愛国心をあおられて第1次大戦の戦場に赴く。彼は砲撃で負傷して、見ることも聞くことも話すことも...
2026年10月6日
小泉八雲の研究者である日本人の父と、八雲に魅せられたフランス人の母。2人のもとにパリで生まれた娘は、日仏を行き来して育ち、父の死を機に松江に戻る。そしていま彼女は64歳になった―...
2026年10月5日
〈わたしは四十日四十夜地上に雨を降らせ、わたしが造ったすべての生き物を地の面からぬぐい去ることにした〉。「ノアの箱舟」で知られる旧約聖書の一節である。こんな天の非情すら頭をよぎっ...
2026年10月4日
20年ほど前、経済危機が伝えられる国に取材に入った。スラム街で出会ったのは、音楽を楽しみながら缶ビールを飲み干す住民だった。日本ではビールを買うのをためらい、割安の発泡酒を選ぶ人...
2026年10月3日
松下竜一の『豆腐屋の四季』は冬に始まって、秋に終わる。大分県出身の作家は、母親の急死で大学受験を断念し、家業の豆腐屋を継いだ。苦悩に満ちた青春の日々を綴(つづ)る、彼の最初の随筆...
2026年10月2日
まだ沖縄が日本に復帰する前のことだ。地元の人びとによる琉球政府のトップ、行政主席の執務室には、四つの電話機があったという。内線、外線、警察局直通、そして米軍につながるものだった。...
2026年10月1日
マララ・ユスフザイさんが、パキスタンで過激派に銃撃されたのは15歳のときだ。それでも彼女の信念は揺るがなかった。女性が教育を受ける権利の訴えを続ける。「1人の子ども、1人の先生、...
2026年9月30日