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「『新編 新しい道徳』(令和6年度版)問題解決的な学習を取り入れた道徳の授業の展開」より。【児童がもった問題意識】【今の自分の見方・考え方の確かめ】【学習課題】、展開などで1時間の学習指導案を構成しています。
元横浜市立小学校校長 粂由利子
いじめは、子どもも、大人も誰でもダメだと思っています。でも、誰かの何かがたりないときにいじめは起こります。突発的に起こることもあるし、長期にわたり徐々に起こることもあると思います。また、思ってもみない(想定外)ところから起こることもあります。では、何がたりなくてそんなことが起こるのでしょう。
青森県弘前市立東小学校 大澤拓也
「小・中学校道徳教育のさらなる改善・充実をはかるために~児童生徒の道徳性をより育む『考え,議論する道徳』への転換を求めて~/(東研 特別課題シリーズ66)」 第3章 考え、議論する道徳科授業の実践提案より。道徳的価値の大切さや、自分との関わりについて気 づき、理解を深めさせるには、自らの考えや意見をし っかりと持たせた上で、相互の考えや意見を出し合っ たり、考え合ったりするペアや小グループでの話合い 活動で、多面的・多角的な考えを深めることができる。
東京教育研究所
扱う資料は,「ばかじゃん」(小学校道徳副読本6年〈東京書籍発行〉)である。ねらいとする内容項目は,指導書では,B(主として人との関わりに関すること)の「友情,信頼」であるが,ここでは「相互理解,寛容」として扱う。本資料は,二つの場面で構成されている。一つは,主人公が,転校した先の学校で仲よしになった友達から「ばかじゃん」と言われ,その一言がきっかけで不信感をいだいたものの,その後お互いに気持ちを伝え合う中で仲直りをする場面。もう一つは,主人公が,以前の学校で仲たがいした友達と再会し,お互いに話し合う中で誤解を解いていく場面である。どちらも,主人公は相手の行為に対して疎外感を感じ,距離を置くようになる。しかし,相手としては,主人公に対して意図的に不快感を与えたわけではなく,無意識にしてしまったことであり,逆に主人公のとった行為に対して理不尽さを感じている。そのような相互不理解から起こる対人不信の場面は現実でも起こりえることであり,子どもにとって,身近な問題として資料中の人物の思いや解決の在り方を考えていくようになると思われる。特に,主人公の恵理菜が,転校する前の学校で仲たがいしたかおりと町で偶然出会い,悩みながらも声をかけた場面は,子どもが自分の現実場面を想起しながら,相手を理解しようと働きかける行為について,深く考えていくことになると考える。相手を理解しようとして,自分の気持ちを伝えるよさに気づいていく資料としての展開例を考えていく。
山形大学附属小学校教諭 中川裕幸
6年道徳「問題解決的な学習を取り入れた道徳の授業の展開」(2021年4月)より。問題解決的な授業の展開案で、児童の学習活動を中心に、学習課題とまとめを入れました。(ねらい)互いに信頼し、学び合うことの大切さに気づき、真の友情を築いていこうとする態度を育てる。
静岡県公立中学校校長 粂 由利子
教室の窓「小学校・中学校 教育情報」Vol.59 2020年1月発行より。従来の「いじめは絶対許されない」というメッセージは,子どもたちに届いていないようである。これは,このメッセージが子どもたちによって十分に吟味されていないことが理由の1つのようだ。そこで「考え,議論する道徳」の授業では,次のように授業が変わっている。絵の中でいじめに当たると思われる場面や傍観者の視点がなぜ間違っているのかを扱った教材などを通じて,子どもたち自身に考えさせ,場合によっては議論させる・被害者の心情のみに注目するのではなく,「いじめは人権侵害である」という”知識”を子どもたちに与えるなど
国立教育政策研究所総括研究官 西野真由美
いじめ問題は私たちが考える以上に個人間の関係枠を超える複雑な問題であり,一定の社会集団(人数は多様)の枠の中で捉える必要のある問題であり,子どもたちの社会性や集団の一員としての集合意識の問題でもあると考えられる。
岡山大学大学院教育学研究科教授 渡邉満
「今日の道徳授業」の紹介文書例です。道徳授業の「ねらい」「資料の内容について」「子どもの実態について」「ご家庭へ」の項目でまとめました。ご意見やご感想,家庭でお子さんと話題にしたことなどを記入する欄もあります。
東京書籍(株) 総合科編集部道徳編集