教科書の単元から資料を探すページです。
現在高校数学で「合成」と言えば、①三角関数の合成、②合成関数である。「現在」と言ったのは、過去にはもう1つの合成である③グラフの合成を扱っていたからである。数学Ⅲで関数のグラフをかかせるとき、グラフの合成を扱っておけばよいと思うような場面がよくある。グラフの合成を知っていれば簡単にできることがあるからである。そこで本稿では、「グラフの合成」のよさについて考察する。
山口県立徳山高等学校 西元教善
ある生徒が《f(x)=xsin2xのとき,f´(c)=0,0<c<πとなるcがただ1つ存在する。》ことを証明する問題について質問に来た。その生徒の解答を見ると、詰めの部分に「単調減少関数どうしの積は単調減少関数であるから…」と書かれていた。「2つの単調減少関数の積が単調減少関数,2つの単調増加関数の積が単調増加関数とは言えないのではないか?」と指摘すると困惑した表情を見せたが,反例を挙げて説明すると納得してくれた。本稿では,「単調関数の積は必ずしも単調関数ではない」ことを中心に,上記の問題について考えてみる。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
一般にx,yを正の実数としてxy,yxを考えるとき,xy=yxを満たす正の実数の組(x,y)にはどのような関係があるのであろうか。本稿では,数学Ⅲの微分の応用でグラフを描くときに必ず扱われるといっても過言ではない,関数y=logx/xのグラフを利用して考察してみたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
数学Ⅲの「平均値の定理」は、以前は先に平均値の定理の特例でもある「ロルの定理」を証明し、それを使って証明していたが、現在は簡略化された扱い(説明)となっている。また、閉区間での連続性、開区間での微分可能性について、なぜ連続性は閉区間で微分可能性は開区間であるのかという点などについて、生徒にとって十分納得のいく説明はされていない。本稿では、これらの点について考察したい。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
教科書の例題の中には,学習内容の先取り説明として,あるいは後日に学習する内容の問題として再活用できるものが少なくない。1つの問題を多角的に深く考察させることには学習効果がある。本稿ではそのような問題として,東京書籍『数学Ⅲ Advanced』(平成30年度版)p.175の例題6を考察してみる。
山口県立徳山高等学校 西元教善
東京書籍『数学Ⅲ Advanced』(令和5年度発行)p.118 例題10 の解法には、2つの意味がある。1つは導関数(第1次,第2次)が求めやすくなること,もう1つは漸近線の方程式が求められることである。生徒からの質問をきっかけに曲線y=xa/x-2(α=-1,0,1/2,1,3)の概形について考察してみた。
山口県立徳山高等学校 西元教善
高校での微分・積分の内容は大学で学ぶ微分・積分と比べ理論的にあいまいな部分が多い。それは無限を取り扱うのでしかたがないことだが、根元にあることがらや数学的見方、また項目ごとのつながりもしっかりと教えることによってある程度あいまいさをカバーしていくことができる。 本稿では「f’(a)>0ならばx=aで増加と言えるか」について考察する。
埼玉県立浦和東高等学校 石橋信夫
接線の方程式は、接点における微分係数や接点という点を通る直線の方程式から求められるが、元の曲線の方程式と接点の座標を使って表すことができれば公式として覚えやすくなる。では、一般に、円、楕円、放物線、双曲線を表す2次曲線上の点における接線の方程式にはどのような暗記法があるのか、またそれはどのように説明できるかについて考察してみた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
関数f(x)の増減については,数学Ⅱ,数学Ⅲの双方で扱う。数学Ⅱでは点(a, f(a))における接線が右上がり(下がり)のとき,つまり,接線の傾きf'(a)が正(負)のときに関数f(x)はx=aの近くで増加(減少)すると説明してあるが,これはグラフ的に納得させるものである。それに対して数学Ⅲでは,関数f(x)が増減することについて,これを明確にして平均値の定理を使って証明してある。それによって,グラフ的な認識(視覚的な納得)からより厳密な数学的認識となる。「ゆとり教育」で誰にでもわかりやすい説明を試みたために数学的な表現が弱くなっているように思われる。その反省が必要である。また,平均値の定理のよさ,威力を感じさせるためにもそれを使った証明があった方がよいように思う。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
数学Ⅲの「微分」では, を含む関数のグラフを描く問題を扱う。実際には細かい数値には拘らず(拘れず),グラフの概形が描ければよいのであるが,慣れていない生徒にこそ具体的な近似値が必要である。そうでなければ描く手立てがないからである。そこで,近似値として覚えやすいものを採用しておき,それを暗記し,必要に応じて利用して他の値を求めることを考察してみる。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
拙稿『覚えておくと便利な近似値⑴』では,数学Ⅲでのグラフ描きにおいて,覚えておくと便利な近似値を挙げてその具体的な活用について考察した。本稿では,その一例としてeのπ乗が約23であるという事実を覚えておき、それを関数y=e-xsinxのグラフを描くときに利用する方法を考察した。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
数学Ⅲで扱う「中間値の定理」や「平均値の定理」という, いわゆる「存在定理」は生徒にとっては悩ましいものである。というのは,ある条件のもとである条件を満たすものが(少なくとも1つは)存在するという定理の解釈とその適用をいかにするかということがわかりづらいからである。「平均値の定理」とはこういう条件を満たせばこのようなことが言えるという定理の一種であるが,その前提条件へのこだわりは希薄であり,深入りをしないでこのような数学的事実がありますといった紹介程度という印象が払拭できない。結局,この程度では十分に使いこなせなかったり,あるいは定理の前提条件の意味を理解できなかったりして,未消化の題材に堕してしまう危険性があるように思う。 そこで,老婆心ながら生徒に教えておきたいことを考察してみた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
「凸」とは岩波国語辞典第七版によれば「両端が低く,中が出っ張っている」あるいは「張り出た形である」という説明がされていて,後者には「下方に凸な曲線」という用例が載せてあります。このような形であると図示されればそのようなものかと納得できますが,特に数学の場合は定式化された説明が欲しいものです。 しかし,教科書には式による凸の定義はありません。2次関数y=ax² のグラフにおいてa>0 のときは「下に凸」,a<0 のときは「上に凸」という説明があるだけです。もちろん2次関数以外でもその一部分が「下に凸」「上に凸」になるものもあり,2次関数のグラフつまり放物線に固有の形状ではありません。 このグラフのような状態を凸というように,数学的に定式化されていないものを扱うのは問題がないわけではありません。高校生にとっては,このような説明でよいというスタンスなのでしょうが,進んだ生徒にとって納得できるような説明を試み,同時に第2次導関数との関係を考察しました。 ※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
ある問題が,ある単元の問題として提示されるとそれに拘った解法になりがちである。ヒントになることもあればそれが足枷になることもある。入試問題に「これはどこの単元の問題である」などとは書いてないので自分の土俵に持ち込んで解く方が返って解きやすいこともある。そのような問題を考察してみる。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
一般に,関数y=f(x)のグラフを描くときには,f(x)の増減(+凹凸)表を作成する。しかし,そのときに導関数y=f'(x)のグラフや第2次導関数y=f”(x)のグラフを同一平面に描くことはない。しかし,これらを同一平面に描くことによって視覚的に理解されるのではないだろうか。式の上での理解だけでなくそれぞれのグラフ的な意味を伴って理解されればより深い理解が得られるように思う。本稿では,2次関数,3次関数について,そのグラフと導関数や第2次導関数のグラフを同一平面に描くことで関数の増減や凹凸について視覚的に理解させる指導の一例とする。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
関数f(x)の第1次導関数f´(x)は関数y=f(x)のグラフを考えるとき、そのグラフ上の点における接線の傾きを表す。f´(x)>0 である区間I では接線の傾きが正で、接線が右上がりであることから関数は増加し、f´(x)<0である区間I では接線の傾きが負で、接線が右下がりであることから関数は減少するというわけである。ラフな説明だが生徒には受け入れやすいものである。それに対してf´´(x)>0である区間I では、接線の傾きが増加し、そこから関数y=f(x)のグラフは下に凸という状態になるのだが、それがわかりにくく、その理由を何回も聞きに来る生徒がいた。f´(a)を傾きとする接線は1点(a, f(a) )におけるものであることに対して、下に凸ということは1点におけるものではなく、x=aの属するf´´(x)>0ある区間Iでのことである。そこを明確にし、関数y=f(x)のグラフ、第1次導関数y=f´(x)のグラフおよび第2次導関数y=f´´(x)のグラフの関係から生徒にとってわかりやすい説明を試みた。この説明で生徒はもやもや感が解消されて理解できたようであった。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
高等学校の数学Ⅲでは,関数の増減を調べ,増減表を作ってグラフを描いたり,さらに,グラフの凹凸,変曲点を調べてより精密にグラフを描いている。関数のグラフを描くことになれると,関数に何らかの条件があって,増減表を作らなくても簡単に最大値,最小値が簡単に求められないかと思ったことが本稿を掘り起こす動機となっている。何度でも微分可能な凸関数について考察を進めたところ,「微分可能な凸関数の最小値定理」が成り立つのではないかと思い,証明を行った。さらに,例による検証も行った。
新潟県立新津南高等学校 本望英明
鳥取県立米子東高等学校は,平成23年5月1日現在,生徒数は全日制課程普通学科普通科962名,定時制課程普通学科普通科57名,専攻科50名です。本稿では、『ニューアクションα』を使って行った平成23年6月13日の公開授業~平均値の定理の一般化~の一部を紹介します。
鳥取県立米子東高等学校 米江慶典
高校生で数学IIIまで学ぶ生徒が減っているので、微積分について腰を据えて教材研究することがなかったが、やはりそんないい加減な気持ちだとバチが当たるらしい。かつて転勤していきなり数学IIIそれも一番優秀な生徒のいるクラスを担当させられた。当時は、毎日教材研究を必死にやったが、それでも不安で、あの「解析概論」まで引っ張りだしてきていた。さて、そのとき気になったのが、中間値の定理と平均値の定理である。これが、教科書には、正確な証明が記述されていない。今年、再び数学IIIを教えるにあたって、この部分について再検討を重ねた結果、高校生にも納得できる糸口を見つけたので紹介したい。
埼玉県立豊岡高等学校 五十嵐英男
「この問題を解け(このことを証明せよ)。」といっても解き方(証明の仕方)に制約のある場合がある。たとえば,図形の問題でx,Y等の式を使って解けということもあれば,ベクトルを使って解けということもある。これなら分野の違いがあるからまだしも,同じ分野であっても,たとえば微分係数を求めるとき,導関数の公式から簡単に求めることができるにも拘わらず,微分係数の定義に従って求めよという場合もある。このように,同じ問題であってもさまざまな解き方があり,解き方に指定があることがある。裏を返せば,いろいろな求め方があるということでもある。本稿では,関数の極限値の求め方について,求め方に指定がある場合について考えてみる。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
ニューサポート高校「数学」vol.24(2015年秋号)より。今回は,部分積分がくり返される場合についてと,無限級数の収束,発散について,それぞれ考察を深めてみました。また,前回(Part 5)に引き続いて,接線の方程式を陰関数にまで拡張して考えてみました。
九州数学シンクタンクグループ
決まりきった解き方しかできないような問題もあれば,多様な解き方のできる問題もある。多様な解き方ができる問題の解法を生徒に提示するとき,泥臭い方法であるが生徒にはわかりやすい解法を提示するのか,それとも背伸びが少し必要であるがなるほどと思わせるうまい解法を提示するのか,悩ましいところであるが,いずれにしても生徒の学力や意欲,関心の程度やその多様性に配慮する必要があろう。本稿では,このようなことを意識して,1つの問題について多様な解法を考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
放物線上の異なる2点での2本の接線について,放物線とで囲まれる図形の面積を求める問題は定積分の代表的な問題の一つである。そのとき,2接線の交点のx 座標で場合分けして定積分をするが,この交点に注目したとき,これはどのような軌跡になるのか気にかかる。 本稿では,放物線上の異なる2点における2接線の交点について,2接線のなす角が一定のときと放物線と2接線の囲む図形の面積が一定のときの軌跡を考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
xy平面上に単位円C : x2+y2=1と2直線y=-1,y=k(k≧1)があり,直線y=k(k≧1)上に動点P(p,k)(p≧0)があるとする。このときPから単位円Cに接線lを引き,これら(単位円C,2直線y=-1,y=k(k≧1),接線l)とy軸で囲まれる図形の面積Skの最小値を考えるとき,kの値の変化に伴って最小値をとるpの値はどう変わるか,つまり,kの値の変化に伴って,最小値をとる直線y=k(k≧1)上の点Pの位置はどのように変わるかについて考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善