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ニューサポート高校「数学」vol.32(2019年秋号)より。年度の入試問題を見ていて,ずいぶん難しくなったという印象をもった。いわゆる「ゆとり」の時代より前の入試問題はかなり難しかったが,その頃に匹敵するように感じた。ところで,今年度はやけに漸化式がらみの出題が目についた。そこで,漸化式が与えられていて一般項を求めることが主題になっている問題を集めてみることにした。なお,文字数の関係で問題文の一部を省略したり書き換えたりしたものがある。また,漸化式等がn=1,2,3,・・・で成り立つ場合,その注釈を省略している。
開成中学・高等学校教諭 井手健宏
拙稿「三平方の定理と3項間の漸化式~フィボナッチ数列の視覚化~」でフィボナッチ数列を三平方の定理の図形的な意味と関連づけて考察した。本稿では,フィボナッチ数列について生徒にもわかるような分析を試みながら, {an}の一般項を求める。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
東京書籍「ニューアクションβ数学Ⅱ+B」(2012年発行)で,an+1=pan+qbn,bn+1=qan+pbn(p,qは0でない定数)という関係がある2つの数列{an},{bn}の一般項の求め方が紹介されている。これは、和と差の数列{an+bn},{an-bn}が,それぞれ公比がp+q,p-qである等比数列になることを利用して解くものである。係数がこのようにうまく設定されていればそのような解き方もできるが,一般に,an+1=ran+sbn,bn+1=tan+ubnの場合にはどうなるのであろうか。本稿では,等比数列への変形を軸として,連立漸化式の一般項について考察してみたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
ニューサポート高校数学(2002年5月発行)より。さまざまな面で日本のトップの大学として名前があげられる東大ですが,数学の入試問題においても,他大学への影響などにおいてトップクラスといってよいでしょう。そんな意味もあって,毎年もっとも興味をもってながめる入試問題は東大のものです。今年もさっそく問題を入手しました。それにしても,入試当日の深夜には予備校のホームページなどで問題が入手できるのですから,世の中便利になったものです。
開成高等学校教諭 井出健宏
この漸化式探究では,一見すると別物に見えるいろいろな漸化式をうまく変形して,既知の漸化式に帰着させて一般項を求められるようになることをねらいとする。「漸化式の基本パターン」を8個に集約したので,それぞれのタイプについて説明し,その後個別探究問題と判別探究問題に取り組む。プレゼンテーション用のパワーポイントデータも掲載する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
周知の通り,三平方の定理は直角三角形の3辺の間にある関係を表している。その関係は,斜辺の平方は直角を挟む2辺のそれぞれの平方の和に等しいということであるが,これは斜辺を1辺とする正方形の面積は,直角を挟む2辺のそれぞれを1辺とする正方形の面積の和に等しいという図形的な意味もある。これを3項間の漸化式と結びつけて考察したい。本稿では,三平方の定理の図形的な意味を意識して,3項間の漸化式S1=a12, S2=a22,Sn+2=Sn+1+Snを満たす数列一般項{Sn}を求めてみたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
本来の証明とはそうではないが,高校数学での証明,いわゆる証明問題は,結果のわかっていることを論理・数学的に検証する作業ともいえる。nに関する命題Pに対して,(Ⅰ)n=1のとき成立,(Ⅱ)n=kのときPが成立すると仮定すると, n=k+1のときにもPが成立することを示すと,初項と隣接2項間の漸化式が与えられたとき,その数列が1つに決定されるのと同じく,すべての自然数nについて,命題Pが成立するわけである。数学的帰納法での証明は(Ⅱ)がポイントであるが,これになかなか対処できない生徒が少なくない。慣れればできるようになるというのも事実であるが,導入部分でできるだけ理解させ,見切り発車をしない授業に心掛けたい。そのための指導について考察したい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
漸化式という考え方に馴染めない生徒にとっては,その一般項を求める方法はわかりづらいようである。教科書では,隣接3項間の漸化式は発展的な取扱いになってはいるが,問題集や参考書ではよく取り扱ってある。隣接3項間の漸化式をなぜ変形する必要があるのか,その意図がわかりづらいようである。な中には,まったくの予備知識をもたないまま,一般項を求めようとして「わからない」から質問に来る生徒もいる。式を変形する意図をわかりやすく,明確に指導する必要があると思い,考察してみた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
集合の要素や要素の個数について3つまでの集合を扱い,とくに後者においてはベン図的な説明が行われることが多い。確かに,離散的な要素からなる有限集合が3つまでであれば,ベン図でうまくいく。では,4つ以上になるとどうであろうか。本稿では,4つ以上の集合のベン図について,漸化式,数学的帰納法を絡めて考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
問題演習を行っていると生徒はいろいろな質問をしてくる。こちらが当たり前のように行う1つ1つの過程に疑問をもつことがよくある。そこはどうして?なぜそんな発想をするのか?なぜそんな方法をするのか?…等々 「基礎力不足だ!勉強不足だ!自分でよく考えろ!」と一喝してしまえば,せっかくの学習機会を逸してしまうのでできるだけ同じ目線に立っていっしょに考えてみるようにしている。生徒のためでもあるが,「わかる」とはどういうことなのかとかよりよい指導法のよい勉強になるからである。
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
生徒にとって,数列とりわけ漸化式はわかりにくい内容のようである。数学のわかり方には,問題を解く過程の中で後からわかる(パッとわかる,じわじわわかる)というわかり方もあるが,導入時にじっくり,しっかりとその本質を指導する必要がある。「ざっと定義を済ませ,後は問題を解きましょう。そうすればわかるようになりますから……」といった授業ではなく,具体例を挙げてその数学的概念を把握させ,その後に解き方を説明すべきである。何事も最初が肝心,授業は導入が肝心である。本稿では漸化式の導入について考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
教科書で扱われないパターンの 問題が出題される「漸化式と数学的帰 納法」の分野は,いきなり入試問題に取り組ませても, スムーズに解ける生徒はほとんどいません。そのため, 多くの先生方が,この分野を重点的に復習する必要性を 感じているようです。本稿では,弱点になりがちな「漸 化式と数学的帰納法」を得意分野にするための演習方法 について,ご提案いたします。
東京書籍(株)数学編集部
ニューサポート高校「数学」vol.31(2019年春号)より。紙を半分に折る作業を繰り返すことにより, 近似的に紙をn等分することができます。このことを数学的に考察したところ,多くの分野にわたるよい教材であることがわかりました。 ⑴漸化式(数B)および数列の極限(数Ⅲ) ⑵2 進法(数A) ⑶合成関数(数Ⅲ) ⑷鳩ノ巣原理(数A)。そこで,学校設定科目「SS 基幹探究」にて実践することにより,数学の理論・原理への興味の向上と,考える力の育成を目指しました。
富山県立富山中部高等学校教諭 笹島浩平
筆者が授業を担当している中学2年の数学A(数式・関数分野担当)は、2学期までに中学3年間の全課程を終えることができた。そして、この3学期はカリキュラムにとらわれることなく、フリーなアングルで授業を進めることにした。 うれしいことに、多くの生徒は豊かな数学力をもち合わせている。その力を深く拡がらせ、数学の面白さを感じとれる教材として、フィボナッチ数とその発展を中心に捉えることにした。
東京都 海城中学・高等学校 木村直毅
高校数学ニューサポートVol.1(創刊号)2004年4月発行「特集:学力低下を考える」より。ここ数年来,いろいろなところで「学生の学力低下」,「学力の崩壊」,「数学力の低下」,「理数科離れ」という言葉をよく聞いたり,また紙面で目にしたりする。それを裏付けるような結果が,文科省より,平成16年1月23日に,全国の高校3年生10万人が行った学力テストの結果として,公表された。それによると,数学Ⅰ(と理科)においては,文科省が期待した正答率を大幅に下回ったという(正答率を上回ったのは,30問中1問のみであったという)。この結果については,様々な見方やご意見もあろうかと思うが,ただ,以前から心配されていた数学教育,もっと広くは,理数教育において,深刻な状況になっているのは間違いない。
東京都立青山高等学校教諭 飴田孝儀
数列の問題について、生徒が自分で問題を作成し、1つの題材でいくつかの要素、特に漸化式と数列との基本がつながるような演習を考え実施した。その結果、漸化式は同じ数列で表し方の違いであり、楽に漸化式を作ることができるということを生徒は実感したようだと結んでいる。
東京女学館教諭 矢ヶ崎二郎
「よくわかる! 小・中・高 算数・数学のつながり」(2013年10月発行)より。教科書から抜粋した紙面を通して「どの学年で」「どんな内容を」「どのように学んでいるか」が概観できるようになっております。学習内容のつながりや扱いなどの概要の説明,学習段階・学習内容の一覧,学習内容に関する教科書紙面,学習内容に関する留意点(児童,生徒の実態,取り扱い上の配慮)などで構成。
東京書籍(株) 算数・数学編集部
本稿では,「理解を軸にして,興味・関心を惹く発見学習」の実践例を紹介している。生徒の数学理解観の調査やスーパーサイエンスハイスクールでの実践,中学3年生を対象とした出前授業での実践など,多様な実践例が生徒へのアンケート調査の結果やその考察とともに詳述されている。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/downloadfr1/htm/cms68851.htm
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
授業において、興味づけや思考の補助の一つとして、数学的な話題を紹介している。東京書籍の教科書には、「各章の初めに数学者の偉業の紹介」「章末コラム」として、写真や肖像画入りで紹介されているので、東京書籍の教科書使用の際は利用している。数学史を取り入れた授業を展開するのではなく、数学的雑談としてワンポイント的に行っているが、興味関心をもちインターネット等で自発的に調べてくる生徒もいる。よく御存じの先生方も多いと思うが、題材のいくつか紹介したい。
山口県立西京高等学校 池本政道
教科書「数学1」「数学A」(2001年度版)準拠。10分間テスト。1ページ目がテスト問題,2ページ目が解答になっています。基礎計算の徹底と確認テスト。
東京書籍(株) 数学編集部
教科書「数学1」「数学A」(2001年度版)準拠。10分間テスト。1ページ目がテスト問題,2ページ目が解答になっています。基礎計算の徹底と確認テスト。
東京書籍(株) 数学編集部
ニューサポート高校数学Vol.6(2006年秋号)より。数学的帰納法は,ご存知の通り,任意の自然数に対して成り立つ命題を証明するときにたいへん有効な証明法であり,大学入試においても毎年いずれかの大学で出題されている。数学的帰納法を用いて証明する問題で,ここのところ少し気にしていたタイプのものを,今年度2つの大学で見かけた。
開成高等学校教諭 井出健宏