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「ニューサポート高校「理科」vol.33(2020年春号)特集:授業を変える2〜思考力・判断力・表現力を育む授業〜」より。平成30年に告示された改訂学習指導要領では,「主体的,対話的で深い学び」を通じて,「知識及び技能」や「思考力,判断力,表現力等」を育成することが求められており,これまで以上に生徒の学び方を意識した授業が求められている。筆者は,授業改善の一環として,一昨年度からジグソー法を取り入れた岩石薄片の偏光顕微鏡観察実習を行っている。これは,例年,学習事項の確認を目的として火成岩で1時間,変成岩と堆積岩で1時間をかけて行っていたスケッチ中心の観察実習を,「主体的,対話的な学び」のなかで学習した知識を活用しながら,思考・判断する場面があるように改善したものである。まだまだ試行錯誤の段階ではあるが,本稿ではその取り組みについて紹介する。
香川県立高松高等学校 髙木大輔
サミュエル ルーベン (Samuel Ruben)アメリカ,1913-1943科学者人物誌―生物1930年代後半から1940年代初頭にかけて,物理学,化学,生物学が一体となって光輝を放っていた時代があった。異なる分野の研究者間の密接な協力が行われ,一人の研究者が原子核物理学での発見や技術開発と同時に,その生物学への応用に力を注いでいる,ということもあった。この物理学,化学,生物学の新しい展開の中心であったカリフォルニア大学バークレー校で活躍していた研究者のうち,最も輝かしい若手の一人が,サミュエル・ルーベン(Samuel Ruben)であった。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司
兵庫県南部地震や、東北地方太平洋沖地震は、日本に住む多くの人々にさまざまな面で強い影響を与え、地震や津波、そして、それに伴う大きな災害は起こり得るものだということが、深く心に刻み込まれたと思われる。また、それに関連して、小学生や中学生の地球科学に対する興味や関心も、かつてないほどの広がりがみられる。しかし、地学を履修する高等学校は非常に少ないので、中学校までの段階で得られた知識をさらに発展させることなく、高校を卒業していく。本校では、普通科の2年生は「総合的な学習の時間」において、10人程の担当教員のもとで探求活動を行い、課題研究の成果をポスター発表している。この機会をうまく活用し、通常の授業では履修しない地球科学を盛り込んで学習活動を行い、その基礎のもとで探求活動ができないか考えてみた。
兵庫県立尼崎小田高等学校 田中俊雄
ピナクルス、撮影年月:1998年8月、撮影者:北多摩高校 大桐、撮影場所:西オーストラリア セルバンテス。西オーストラリアの州都パースから北へ250kmほど入ったところにある化石林地帯です。ピナクルスとは「尖塔」という意味で、その大きさは数十cmから大きいものになると4mほどです。大小様々な無数の化石林はその見た目から「荒野の墓標」とよばれています。
東京都立北多摩高等学校 大桐
化石標本リスト。この写真資料は、『日本化石資料館』(岡山市中区山崎148-22 TEL:086-237-8100)からお借りした写真を、東京書籍がデジタル編集したものです。日本化石資料館では、永年かけて採集した数少ない北海道産の美しい学術的価値のあるアンモナイトの化石標本を中心に、およそ5010点にも及ぶ標本を随時テーマを変えて展示しています。このなかの写真はすべて北海道から採集したものです。
日本化石資料館
2014年3月に、『高校建設時の地盤調査サンプルを用いての地質柱状図作成』とのタイトルでこの東書Eネットに投稿し、掲載された。今回は、サンプル管の中に残されている堆積物そのものを用いて硫黄含有量の分析を行い、堆積環境を推定することを試みた。
兵庫県立尼崎小田高等学校教諭 田中俊雄
ニューサポート高校「理科」vol.36(2021年秋号)より。福島第一原発事故の発生から早いもので10年の歳月が流れました。私はひょんなことから放射線の独特な面白さに魅かれて放射線を扱う分野に飛び込んだのですが、よもやこんな大事故が起こるとはまったく予想していませんでした。原子炉はどんなトラブルが起きても壊れない、仮にどこか壊れても保安設備が冗長に組まれている、チェルノブイリ原発事故のようには決してならない―。そう思い込んでいたのです。「安全神話」を無意識のうちに自分の信条にしていました。その反省から、福島第一原発事故後は、ほんの少しでも汚染の現状をお伝えできるように、特に汚染の厳しい帰還困難区域を中心に2011年4月から現地の汚染調査を続けています。
東京大学大学院総合文化研究科助教 小豆川勝見