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ニューサポート高校「理科」vol.31(2019年春号)より。物理学や化学などで用いられる「量」は「数 値」と「単位」の積で表されるので,単位を統 一しておけば国境を越えあらゆる分野で量をお 互いに正しく認識することができる。このため,世界共通の単位として国際単位系(SI)では秒(s),メートル(m),キログラム(kg),アンペア(A),ケルビン(K),モル(mol),カンデラ(cd)がSI 基本単位として定義され ている。2018 年に開催されたメートル条約の総会で は,この 7つの SI 基本単位のうちキログラム,アンペア,ケルビン,モルの定義を同時に変えるという大幅な改定が採択された。特にキログラムについては,1889 年に「国際キログラム原器」と呼ばれる人工物によって定義されて以来,130年ぶりの改定となる。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 計量標準総合センター 工学計測標準研究部門 首席研究員 藤井賢一
ニューサポート高校「理科」vol.32(2019年秋号)より。本稿では「観察・実験」の結果・考察に関して,数学科「数学I,データの分析」を取り入れた考察手法によって上記の資質・能力を育成する実践事例を紹介する。
愛知県立刈谷高等学校教諭 本多一幾
「ニューサポート高校「理科」vol.33(2020年春号)特集:授業を変える2〜思考力・判断力・表現力を育む授業〜」より。時代とともに求められている学力が変化し,新学習指導要領でも「思考力・判断力・表現力」を育成する授業が求められている。これらの力を伸ばすためには講義形式の授業だけでなく実験,レポート作成の指導はもちろん,グループ学習や生徒によるプレゼンテーション等,講義形式以外に生徒自身のアウトプットを伴う授業も取り入れることが望ましいが,実際はなかなか難しい。
朋優学院高等学校教頭 小野間大
【物理アイデアカード】 波動・OHP・ホイヘンスの原理・演示実験・工作・波の進みかた・運動・音・その他・生徒実験。(1)OHPによる波の伝搬の説明。(2)一つ一つのゴルフ・ボールのつくる波は円形波のはずであるが,現れる波は平行波となるこの現象はホイヘンスの原理の考え方の基礎となる。(3)物理関係の振動源で各種実験を行う際,適切な振動数を得るのが難しいこともあったが,電動ドリルを利用することによって力が強くてわかり易い振動源を作ることができた。スライダックを利用して,電動ハンドドリルを低圧(40V)で動かすことによって,ゆっくりとした適度な低周波振動源を作ることができた。(4)弦を伝わる波の速さについて目で実感する。(5)天気の良い日には,時には屋外でダイナミックに実験を行うのも楽しい。実際に行われている例のなかで,ストップウォッチを使うものを挙げてみた。広島県高等学校教育研究会理科部会物化部「理科アイデアカード」編集委員会 物理班作成「理科アイデアカード・物理編第Ⅲ集」より。
広島県高等学校教育研究会理科部会物化部「理科アイデアカード」編集委員会
ニューサポート高校「理科」vol.30(2018年秋号)より。今改訂のポイントは,目標に「~理科の見方・ 考え方を働かせ,見通しを持って観察,実験を 行う…(中略)…科学的に探究するために必要 な資質・能力を育成する」とあるように,学習 活動を「内容ベース」から「資質・能力ベース」 に変えていくことを求め,かつ必要な資質・能 力を,三つの柱として明確化したことである。 この柱を,またそのなかでも特に「思考力・判 断力・表現力等」をどのように育むかというこ とは,求められる思考力とは何かということを 含め,これから各学校で検討しなければならな い点である。
東京書籍(株) 理科編集部
ニューサポート高校「理科」vol.31(2019年春号)より。今回の試行調査(以下,試行調査と呼ぶ)の 大問数は3,設問数は11 に対し,現行のセン ター試験(以下,現行試験と呼ぶ)は大問数 3, 設問数 13 で,設問数は減少している。しかし, 設問が長文化し,実質的な分量としては現行試験と大差ないと考えられる。また,平易な設問でも基礎をきちんと理解し運用できるかを問えるよう工夫がされていることと,考察問題が現 行試験よりも難しくなったことから,難易度は 現行試験に比べやや難と考えられる。
首都圏予備校講師 鈴木悠
センター試験の「物理基礎」,実施3年目である。過去2年間は,かなり基本的な問題が多く,どちらかというと,簡単であった印象が強かったが,さて,今年はどうだったのだろうか。そのほとんどが基本的な問題ではあったものの,しっかりとその現象を理解していないと正答が導けない問題もちらほら見受けられた。
愛知県立中村高等学校 松野聖史
2020年度より,現行の大学入試センター試験が廃止され,「大学入学共通テスト」が実施されることになるのは,ご存じのことかと思う。また,昨年の平成29年11月に「大学入学共通テスト」に向けた検討に資する試行的な検証を行うための試行調査(プレテスト)が,全国1889校の高等学校・中等教育学校にて行われた。物理基礎について考察したい。
愛知県立旭陵高等学校 松野聖史
[2012年度~2016年度使用]高等学校理科基礎シリーズ教科書では,教師用指導資料付属のDVD-ROMに,映像・アニメーション等の動画資料を収録しています。この資料は,動画資料の一部をご覧いただくためのサンプル集です。製品版の動画資料は高精細映像が中心ですが,このサンプル集ではWeb掲載のため,画質を大幅に落としてあります。授業でお使いになる場合は製品版をご利用ください。またこのサンプル集ではMP4形式のデータもご用意しておりますので,スマートフォンやタブレットPC等からもご覧になることができます。製品版ではMP4形式のデータはご用意しておりませんのでご注意ください。
東京書籍(株) 理科編集部
1月、今年で2年目をむかえる大学入学共通テストが実施された。本稿では、2022年度大学入学共通テスト「物理基礎」を講評・解説する。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
愛知県立旭陵高等学校 松野聖史
今回新たに実施された大学入学共通テストは,本試験の2週間後にも,コロナ対策の休校による学習の遅れや,第1日程での体調不良等による受験の延期に対応して第2日程が実施された。第1日程の試験内容の傾向が従来のセンター試験と大きく変更されていたため,第2日程の問題内容に注目が集まった。本稿では,2021年度 大学入学共通テスト「物理基礎(第2日程)」を講評・解説する。
愛知県立旭陵高等学校 松野聖史
いよいよ始まった「大学入学共通テスト」。今回はまさにその初年度の実施であった。本稿では,2021年度 大学入学共通テスト「物理基礎」を講評・解説する。
愛知県立旭陵高等学校 松野聖史
大学入試センターが,平成29年12月4日に,結果速報および,問題,解答例,採点基準等を公開したので,今回,「物理」の問題について,どのような問い方によって,大学入試センターのいう“知識の理解の質を問う問題や,「思考力・判断力・表現力」を発揮して解くことが求められる問題”が出題されているのか,その点に注視して,問題を分析した。
愛知県立旭陵高等学校 松野聖史
1月、今年で3年目をむかえる大学入学共通テストが実施された。本稿では、2023年度大学入学共通テスト「物理基礎」を講評・解説する。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
愛知県立旭陵高等学校 松野聖史
『ニューサポート高校「理科」vol.34(2020年秋号)特集:授業を変える3~コロナ禍をどう乗り越えるか~』より。昨年度の終わりから今年度にかけ,新型コロナウイルスの流行により,全国的に学校が休校になりました。昨年度の学期の打ち切りやその対応,新年度の休校期間やコロナ対策をしながらの再開など,現場の先生方は大変な苦労をされていると思います。また,教科指導では,授業が満足に行えない状況となり,教科書の進度に遅れが生じていることや,受験を控えている高3生に満足な受験対策を行えないことなど,焦りや不安なども感じていることと思います。しかし一方では,大学入学共通テストは予定通りの日程で実施することが決まり,受験生にとってはさらに大きな不安要素がのしかかることとなりました。本誌では,この状況の中,どのように教科指導,受験指導を進めていけば良いのか,いくつかのモデルケースを提案させていただきます。今後も厳しい状況が続くことが予想されますが,先生方の指導の一助となれば幸いです。
代々木ゼミナール講師・開智高等学校講師 西村淳矢
ニューサポート高校「理科」vol.32(2019年秋号)より。新しい時代とは何か。「Society 5.0とも呼ばれる新たな時代の到来が,社会や生活を大きく変えていくとの予測もなされている。また,情報化やグローバル化が進展する社会においては,多様な事象が複雑さを増し,変化の先行きを見通すことが一層難しくなってきている。そうした予測困難な時代」の入り口に,私たちは立っている。
福井県教育総合研究所 先端教育センター 特別研究員 川角博
『ニューサポート高校「理科」vol.34(2020年秋号)特集:授業を変える3~コロナ禍をどう乗り越えるか~』より。 私が勤務をしている共立女子中学高等学校は,全生徒数が約2000名で,教員数が非常勤講師を含めて約160名の,東京では1番規模の大きい完全中高一貫女子校である。3月初めに新型コロナウイルス感染症の影響で休校になり,各教科でオンライン授業の準備を進め,4月からオンライン授業の取り組みが始まった。前年度から今年度にかけて全生徒が一人一台のタブレット端末を持つ予定であったが,休校に入ってしまった関係で,持っている学年(中2・高2・3)とそうでない学年(中1・中3・高1)が混在した。そのため教材配信のプラットフォーム選び等,学校統一の方針が取りにくく,また中には通信機器を持ち合わせていない生徒もいるなど,各家庭の通信環境の差も大きな壁となった。私は ICT担当業務をしていたこともあり,毎日のように出勤し,生徒端末の不具合の電話対応や教員へのICTサポートに追われる中,自身のオンライン授業の作成に取り組んだ。決してICTに精通しているわけではないが,新型コロナウイルス感染症の第二波・第三波に備えて,現場目線で参考になることを,まとめてご紹介したい。
共立女子中学高等学校教諭 桑子研
ニューサポート高校「理科」vol.27(2017年春号)より。「次期学習指導要領改訂のターゲットは高等学校」「次期学習指導要領改訂の方向性」「具体的な例」について述べる。
岐阜聖徳学園大学教育学部理科専修教授 寺田 光宏
ニューサポート高校「理科」vol.27(2017年春号)より。「理科学習における高校生の理解」「理科におけるICTの特徴と授業への導入」「アクティブラーニングに有効なICTの活用」について述べる。
名古屋学院大学スポーツ健康学部教授 吉田 淳
ニューサポート高校「理科」vol.27(2017年春号)より。センター試験の概要が大学入試センターから「実施結果の概要」として公表されましたので,簡単に紹介したいと思います。
東京書籍編集部
ニューサポート高校「理科」vol.36(2021年秋号)より。高等学校では、令和4年度より年次進行で改訂された学習指導要領が始まる。今回の改訂で、生徒の学習評価については、指導要録等に観点別学習状況の評価や評定が記載されることになった。そこで、観点別学習状況の評価について概略をみていこうを思う。
東京書籍理科編集部
ニューサポート高校「理科」vol.36(2021年秋号)より。今日のデジタル・エレクトロニクス社会を支えている先端技術の大部分は、物性物理学と呼ばれる分野の研究の産物である。「物性物理学」は文字通り、物質の様々な性質を物理学的視点から研究する学問分野であるが、その理解は、力学・熱・波・電磁気学といった古典物理学のすべてと、原子・分子といった微視的世界を記述する量子論の知識の総結集の上に成り立っている。いわば、これらの基礎的学問を統合して、現代の科学技術へと橋渡しをする学問が物性物理学だと言ってもよいであろう。
東京大学大学院総合文化研究科教授 前田京剛
大学入試は多様化しており,複雑なシステムと感じるかもしれません。特に,2021年1月から「センター試験」にかわり,「大学入学共通テスト」が導入されることが文部科学省から発表されています。ここでは,大学入試全体,さらには高校教育,大学教育を含めた改革の概要などを確認します。
東京書籍(株) 編集局理科編集部
ニューサポート高校「社会」vol.35(2021年春号)より。COVID-19パンデミックで,これまでノーマルだったことがそうでなくなり,新しい枠組みに対応できる力,そして,できなくなったことではなく,今できることは何かを考えるようなメンタリティが改めて問われています。大学教育も遠隔・オンラインと対面指導のハイブリッド化が一気に促進され,さらに決められた時間に授業を受けるという学び方だけではなく,オンデマンドで提供される学習材を用いて,自ら計画的に時間設定して学ぶこととの組み合わせが可能となる学び方が一層拡充されるでしょう。そのような変化の中で,将来教員として活躍する人を養成する大学が,どんな力を入学試験で求めるのかについて考えたいと思います。
兵庫教育大学理事・副学長 吉水 裕也
改訂 新編物理基礎の全内容をできるだけ取りこぼすことなく,わずか8回の授業で完結させるという,通信制高校の実践で使用した授業プリント例の紹介。各回のプリントは,(1)目標:授業で伝えたいと考えた内容(2)教師用プリント:1~4ページ(3)生徒用プリント:1~4ページ,の構成でできている。2018年2月 第8回追加
愛知県立旭陵高等学校教諭 松野聖史
「物理基礎 授業プリント 2020年度版」(2021年2月)より。扱う単元:物体の運動(1),・オリエンテーション,・基本単位系や有効数字等の準備事項,・速さと速度。第1回は,物理学に興味をもってもらうために,オリエンテーションとして,物理学の魅力をまず伝えた。世界共通語であることと,数式の上でのタイムマシンであることを伝えることで,目を輝かせて興味をもった生徒さんも多くいた。準備では,まずは単位の話から。MKSA単位は,僕は以前から並び替えて,MASKとし「ブツーリ戦隊マスクマン(←松野造語)」として紹介しているが,この紹介方法はかなり印象に残るようで,本校の生徒さんも例外ではなかったようだ。時速から秒速の変換を,一発で変換できる「サムワール変換(松野造語)」も好評だった。有効数字については,今後も必要な知識になるため,問題も用意して,様々なケースを扱った。
愛知県立旭陵高等学校教諭 松野聖史
物理に関する問題では,生徒が間違えやすい問題や誤解しやすい問題があります。そのような問題について誤答例を付けて掲載していきますので,授業やテスト等の参考にご利用ください。[キーワード]鉛直投げ上げ,作用・反作用,無重量状態,力
東京書籍(株) 理科編集部
オリエンテーション用である。高校生に対して,物理学とはどんな学問かを漠然と理解してもらおうと考えた内容になっている。前半では,物理学は極めて積み重ね学問であるという要素が強いことを印象付けるのがねらいだ。中学の理科1分野で,公式ばかりを覚える印象を持っているようなので,その点を改めさせたかった。また,物理学の多くは“法則”で成り立っており,まだなぜそうなるかわからないことが多いのであるということを大げさに語り,興味を持ってもらおうというねらいもある。ここでは,定義と法則と公式の違いを理解させておく。後半,身近にあるボールを取り出して物理学をといてみた。要は,目の前の現象が先にあり,理論をあとからつけたのだということを強調し,これから学ぶ内容についても順に紹介したつもりである。
愛知県立瀬戸窯業高等学校教諭 松野聖史
『改訂 新編物理基礎』の全内容をできるだけ取りこぼすことなく,わずか8回の授業で完結させるために編集された,通信制高校の授業で実際に使用した授業プリントです。各回のプリントは,①単元の目標(授業で伝えたいと考えた内容),②教師用プリント,③生徒用プリントから構成されています。全国の先生方の参考となり,お役立ていただければ幸いです。
愛知県立旭陵高等学校教諭 松野聖史
物理に関する問題では,生徒が間違えやすい問題や誤解しやすい問題があります。そのような問題について誤答例を付けて掲載していきますので,授業やテスト等の参考にご利用ください。[キーワード]気球から石を落とす問題,摩擦,運動方程式,力積,比熱
東京書籍(株) 理科編集部
センター試験が終わり,大学にもホッとした空気が流れている。センター試験は高校や予備校にとっても大イベントだが,試験会場になる大学にとっても同じである。
筑波大学大学院数理物質科学研究科准教授 白木賢太郎
水族館のイワシの群れや,夕方いっせいに飛んでいく鳥の大群,渋谷のスクランブル交差点の人の流れなど,見事に統制がとれている集団がある。もう少し小さなレベルでは,ペトリディッシュの培地の上で増殖する細胞や,細胞の中に張り巡らされた細胞骨格タンパク質のダイナミクスなども,あたかもどこかに指揮者か監督がいて,そのシナリオ通りに役者が動いているように見える。このようなスケールや物性,相互作用の仕方まで異なった現象が,アクティブマターというキーワードに集約され,共通した物理法則で説明されはじめている。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
また研究室に卒業研究生が配属される季節である。大学3年生が,期待と不安を半々にした顔で研究室に見学にやってきている。研究室ごとに定員があり,私の研究室には毎年3名が配属される。筑波大学応用理工学類はカリキュラムがかなり厳しいので,半分以上をAの成績でそろえてきた学生は,勉強ができるだけではなく集中力や瞬発力がある。バイトとサークルにかまけていたが留年せずにあがってきた学生も要領がいい。いずれも見所があるが,研究室に配属されたあとどこまで伸びてくれるのかは未知である。研究成果をあげるには,小学校からずっとやってきた勉強とは違う能力が必要になるからだ。
筑波大学大学院数理物質科学研究科准教授 白木賢太郎
現代の科学は参画する研究者の数が多くなる傾向がある。それでは,研究の規模は研究の質にどのような影響を及ぼすのだろうか? 2月号ネイチャー誌に興味深い論文が報告されていたので紹介したい(1)。要約すると,大きな研究チームは旬の話題を発展させたものが多く,それだけ注目が集まりやすい。一方,小さな研究チームのテーマは革新的な成果につながりやすいのだという。つまり,大型の予算が必要になる大規模なテーマも,ひとりで試しにやってみるようなテーマも,いずれも科学の発展には不可欠なのである。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
上野の国立科学博物館に息子と行ってみた。入ってすぐにあるらせん階段の地下一階に,直径23センチの鉄球が天井からワイヤでぶら下げられていて,静かに反復運動をしていたのだが,この動きにすっかり見とれてしまった。これは地球の自転を証明した「フーコーの振り子」とよばれる有名な実験の再現である。周期はヒモの長さのルートに比例するから,毛糸に五円玉をぶら下げた催眠術に使うくらいの振り子と比べると,ヒモの長さが100倍,周期は10倍ほども違う。だから,かなりゆっくりとした動きに感じられる。神々しいと言ってもいい優雅な動きだった。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
卒業論文の季節である。これだけ長い文章をはじめて書くという人も多い。最初はどうしても「pHメーターを用いて測定を行った」などと力こぶが入るが,やがて,「pHを測定した」と端的に書けるようになれば,書くことが考える道具になっていく。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
被引用回数のトップ100の論文がNature誌に発表された(1)。なかなか見応えのあるリストで,研究者の間でも話題になっている。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
ニューサポート高校「数学」vol.31(2019年春号)より。理工系の女性が少ないということが話題になり始めてから,随分経ったように思う。様々な取り組みが行 われ,少しずつ,女性研究者や技術者の割合は増えて いるものの,研究者に占める割合は15.3%(2016 年)であり,諸外国と比べても低いままである。また,女性研究者の候補者である理工系女子大学生の割合は理学部で27.0%,工学部で14.0%(2016年)でしかな い。
中央大学理工学部情報工学科教授 今井桂子
寺田寅彦(1878年-1935年)は敬愛する科学者の一人である。「科学というものは結局言葉であり文章である」と言うように,論理や数式だけに頼らず「言葉」を思考の道具にするところに魅力がある。当たり前のことを観察し,鋭敏に言語化できる。例えば,絵の描き方についてこんなふうに説明する。科学者はふつう,こうは言えないものだ。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
『ニューサポート高校「理科」vol.34(2020年秋号)特集:授業を変える3~コロナ禍をどう乗り越えるか~』より。技術大国である日本は,実は世界的に見て理系の比率が少ないと言われています。確かに私もそう思います。メディアで紹介される理系の仕事といったら,プログラマーや化学の研究員など,ひどいものだと潰れそうな町工場になります。私は昔からこのへんがおかしいと思っていたのですが,未だに改善されません。それはなぜか?
漫画家 見ル野栄司