「たすきがけによる因数分解」は高校数学の第一関門であるといっても過言ではなかろう。解の公式のように,公式を正しく覚え,計算を正しく遂行すれば機械的に求められるのに対して,うまくいけば1回で済むこともあるが,一般に係数に正の数,負の数が混じったり,係数の絶対値が大きくなったりすると4つの数の組合せの数が多くなり,必然的に試行錯誤の回数が増し,因数分解がうまくできないことがある。ここを耐えて頑張るのが高校数学の第一歩であるという考えに同感できないわけではないが,これが高校数学嫌い,逃避への躓きの一歩になり兼ねないことを指導者は十分承知し,丁寧な指導をしておかなければならない。
決して安易に甘やかすというつもりはないが,従来のたすきがけの方法を少し改良して,試行錯誤の回数を減らすことができれば躓きも少なくなるのではないかという思いで考察してみた。
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山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて,5ページ
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