数学Ⅲの微分に入る前に逆関数や関数の合成を扱う。合成関数の微分法や逆関数の微分法を扱うからである。また,その逆関数を扱うためにはそれ以前に分数関数や無理関数を扱っておく必要がある。ということで,教科書の構成がそのようになっているわけである。逆関数の微分法のためだけに逆関数を扱うわけでもなく,それ独自の数学的内容を持ち合わせているが,その内容的理解と逆関数が求められることとは必ずしも一致していないと思う。というのも y=f(x)の逆関数を求めるには,① xについて解く,② xとyの入れ替えをするという2つの手順を踏めば求められる。このようなことをやり方として覚えて使えれば,逆関数のことがわかって,できているように判断されるが,その実本当にそうなのだろうかという疑念がないわけでもない。
そこで,なぜそのような手順で逆関数が求められるかという本当の理解をさせるにはどのような指導をすればよいか考察して,実際に授業で行ってみたので,本稿で紹介したい。
※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて、3ページ
Word
doc/702.0KB
pdf/283.9KB
非会員の方は公開から一年を超えた資料は閲覧出来ません。会員登録をすると、全期間の資料を閲覧できます。