数学Ⅲの数列の極限で,無限等比数列{rn}の極限を扱う。教科書では,r>1のときはr=1+h(h>0)と表し,二項定理,第3項以降の正数の切り捨てで得られる不等式rn>1+nhによって,n→∞のとき,右辺→∞となることから,左辺rn→∞を示す。ただ,これについては,直観的,経験的に生徒は理解しているだろう。たとえば,電卓で2×2×2×・・・・・・を計算するとき,何回か掛けるとオーバーフローしてしまう。また,同様に,0.5×0.5×0.5×・・・・・・を計算すると,今度は何回か掛けると0になる。このような電卓遊びの中で,r>1のとき,rn→∞(n→∞),-1<r<1のとき,rn→0(n→∞)ということを実感していると思う。これは,電卓による数値的な理解である。これについて視覚的な理解をさせてみようと思い,Tosho関数図形エディタの活用を試みた。
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山口県立岩国高等学校教諭 西元教善