「場合分け」とは,「ある基準に従って問題を細かく分けて,そこでは共通した扱いができるようにして問題を解決していくこと」といえますが,生徒にとってはどのような問題で,どのような場面で,どのように進めていくのか把握できていないことがあって,難しいという印象,面倒という印象を持っていることがあります。このような「場合分け」という問題解決に必要な発想が出てこないことがあるからです。また,そうすることはわかっていても具体的な方策がないということもあるでしょう。しかし,数学Ⅰではこのような「場合分け」の方策を経験しているのです。結局は,それが定着していないということなのかもしれません。数学Ⅱでは,定積分を扱います。単にその計算であればどうにかできても,そこに積分変数以外の文字が含まれるとできなくなることがあります。本稿では,数学Ⅰで学習した2次関数の最小と数学Ⅱで学習する定積分で,基本的には同じ考え方である「場合分け」について考察をしました。その目的は,生徒にとって一見難しそうに思えても,以前に学習している発想で解決できることを経験させて,思考の整理を行わせるためです。
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山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて、4ページ
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