速さの計算を元に,単位へとつなげる展開とした。速さにはいろいろな単位があるが,単位変換ができることは物理学の本質ではないので割愛。基本的に[m/s]のみを以降も使用する。そのための理由として,国際単位系について紹介。通常“MKSA”とならべるのだが,覚えやすいように入れ替えて,“MASK”とした。変身ポーズなどやって見せると,生徒に好評であった。ここあたりから,用語をきちんと説明できるようにすることも意識した(言語活動の充実につながる展開)。具体的には,「速さとは?」ときかれたら,「単位時間あたりに進む距離」と答えられるようにすること。生徒には復唱させ,5回ほど英語の時間みたいな展開とした。後半,有効数字の説明。かなりごまかしているが,まぁ,これでいいだろうという妥協の範囲内での紹介となっているのでお叱りを受けそうだが。またここで,桁数の見分け方は,右から数字を数えるように指導している。小数の有効数字の見つけ方に悩まないからである。“≒”の記号は日本しか使わないので,“≅”をお勧めする。最後に,文字式での表記。ここらあたりから,高校らしくなってくる。
愛知県立瀬戸窯業高等学校教諭 松野聖史