[本文より]11年ほど前まで私が勤めていた学校では,3月の始めに業者によって,校庭の回りの樹木の剪定が行われます。通用門の回りには何本かの大きな桜(ソメイヨシノ)の木がありましたが,この木も剪定の対象になっていました。
2月も半ばになると桜の枝に蕾をたくさんつけているのがよく分かります。この蕾をつけた枝を切り捨ててしまうのは惜しいような,かわいそうな気がしてなりませんでした。せめて,切り落とされた枝を生かすために,いくつかの大きな花瓶に挿しておくことにしました。そのうちの1つ,日当たりもよく暖房のよく効いた1階の保健室に置いたものは,3月の15日頃になると花を咲かせ始め,驚きました。2日もすると満開になりました。校庭の桜より,15日も早く花をつけたことになります。
東京都町田市立町田第二中学校 鈴木伸男