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テスラ(物理学者)

  • 物理
  • 授業プリント・ワークシート
公開日:2004年06月28日
テスラ(物理学者)

テスラ(物理学者)

東京書籍作成

2004年6月

Tesla Nikola

アメリカ,1856-1943

科学者人物誌―物理

アメリカの電気エンジニア。電気事業の勃興期にあって,電気工学の交流や高周波といった分野で多大な貢献をした。

テスラは,オーストリア=ハンガリー帝国支配下のクロアチアで,セルビア正教の司祭を父親として生まれた。母親は十分な教育を受けていたわけではなかったが,家事や農作業に用いる道具の創意工夫に長け,発明の人であったといわれている。テスラはとくに数学に才能を見せ,実科ギムナジウムを経て,1875年にグラーツの工科大学に入学した。在学中に,交流で動くモーター(誘導モーター)の可能性を考えるようになる。それまでのモーターは直流で動くもので,整流子とブラシを用いてコイルに流れ込む電流の向きを変える必要があったが,テスラは電気火花という電気的損失を出しながら動作するこれらの機構が交流を採用することで不必要になると考えたのだった。この考えは教授によって否定されてしまうが,テスラはその考えをその後も暖めつづけた。

東京大学大学院総合文化研究科講師 岡本拓司

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