我々は日頃いろいろな音を聞いている。音は,人との会話や,音楽,テレビの音等,我々の日常生活に欠かせない存在である一方,騒音や雑音など不快をもたらす場合もある。我々はこれらの音現象を不思議とも思わずに聞き分けて日常生活を送っている。このとき,音が波動であることはあまり意識していない。しかし,音の物理学的本質を知り,音が我々の生活や文化にどのように関わっているかを知ることで,音に対する注意力も深まり,日常生活や音を扱う場に於いて適切な判断や処置をとることができるようになる。
京都教育大学附属高等学校 川村康文