初等幾何学というのは目で見たり,鉛筆で紙に図形を描いたり,大きさを測ったりして得られる図形について,感覚を論理というものでまとめたものです。三角形・四角形や円などについてたくさんのことがらを学びます。大切なことはその理由を考え,だれにでもわかるように表現することです。そのためにはまず,使う言葉の意味をはっきりさせなければなりません。これを「定義」といいます。次に何かが成り立つことを,理由をつけて,矛盾なく説明することを「証明」といいます。これから学ぶことは,図形についての定義と証明のアイデアの数々です。そこからたくさんの美しい図形の性質と作図や図形の計量(長さ,角度,面積,体積などを数で表すこと)を経験していきます。
東大寺学園中高等学校 本庄隆