『ニューサポート高校「理科」vol.34(2020年秋号)特集:授業を変える3~コロナ禍をどう乗り越えるか~』より。 私が勤務をしている共立女子中学高等学校は,全生徒数が約2000名で,教員数が非常勤講師を含めて約160名の,東京では1番規模の大きい完全中高一貫女子校である。3月初めに新型コロナウイルス感染症の影響で休校になり,各教科でオンライン授業の準備を進め,4月からオンライン授業の取り組みが始まった。前年度から今年度にかけて全生徒が一人一台のタブレット端末を持つ予定であったが,休校に入ってしまった関係で,持っている学年(中2・高2・3)とそうでない学年(中1・中3・高1)が混在した。そのため教材配信のプラットフォーム選び等,学校統一の方針が取りにくく,また中には通信機器を持ち合わせていない生徒もいるなど,各家庭の通信環境の差も大きな壁となった。私は ICT担当業務をしていたこともあり,毎日のように出勤し,生徒端末の不具合の電話対応や教員へのICTサポートに追われる中,自身のオンライン授業の作成に取り組んだ。決してICTに精通しているわけではないが,新型コロナウイルス感染症の第二波・第三波に備えて,現場目線で参考になることを,まとめてご紹介したい。
共立女子中学高等学校教諭 桑子研