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反例についての一考察 ~数学Ⅰと数学Ⅱの連携~

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  • 指導資料
公開日:2019年03月15日
反例についての一考察 ~数学Ⅰと数学Ⅱの連携~

数学Ⅰで「論証」を扱う。「論証」の中で命題の真偽を扱い,「真」の場合には「証明」をして真であると言い,「偽」の場合には「反例」を挙げて偽ということを学ばせる。命題 「p⇒q」の反例とは「仮定 pを満たすが結論 q は満たさない」という例のことである。反例は1つだけとは限らない。2つの変数の命題の真偽はxy平面に仮定の真理集合Pと結論の真理集合Qを領域として図示し,視覚的な判断からP⊂Qが言えればこの命題は真であり,P⊄Qつまり ∈Pであるが ∉Q である点があれば,これが反例となって,この命題は偽となる。
しかし,このことについては数学Ⅰで命題の真偽を扱うときには扱っていない。数学Ⅱの図形と方程式の中の軌跡と領域の中で「領域を利用した証明」として扱ってある。しかも教科書の例題で扱ってあるのは真の場合だけである。偽の場合も扱い,仮定の真理集合の結論の真理集合からのはみ出し部分はすべて反例であることに言及するようになっていれば,数学Ⅰでの命題の真偽がよりわかりやすいものになるのではないかと思う。
本稿では,2変数の命題でそれが偽になる場合について,数学Ⅱの図形と方程式の中の軌跡と領域の中で「領域を利用した証明」と連携して考察する。


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山口県立高森高等学校 西元教善

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