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クライオ電子顕微鏡が大流行している。「クライオ(cryo)」とは「冷凍」という意味で,凍結した試料を電子顕微鏡で観察する方法である。試料を染色や固定をせず急速凍結させるために,より生きた状態に近い観察が可能だ。分解能の限界のために細胞内の形状を観察するひとつの方法に過ぎなかったが,2013年に3.4Å分解能でのタンパク質構造の報告があり,それ以降,クライオ電子顕微鏡は,X線結晶構造解析や核磁気共鳴(NMR)法に匹敵する方法に成長しようとしている。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
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