平成30年度から「特別の教科 道徳」が始まるが,各小・中学校においては,望ましい道徳科の授業の指導や授業展開のあり方を十分に理解する必要がある。さらに,小・中学校の連携や小・中一貫教育の推進が全国的に広がりを見せているなか,道徳科の授業においても,小・中学校の9年間を見通したうえでの連携を図ることが求められている。本書においては,平成27年に告示された小・中学校学習指導要領一部改正から平成29年3月に告示された新学習指導要領への変更点を解説し,さらに,「特別の教科 道徳」の取組(「考え,議論する道徳」,評価の在り方,現代的な課題の取り扱い)について解説している。そして,小学校(低学年・中学年・高学年)と中学校のそれぞれに,いじめ問題の事例,問題解決的な事例を通して,どのように考え,議論する道徳の授業を進めるかがわかる実践事例を掲載している。(東研研究報告 No.292)
東京教育研究所