小説『油断!』は、堺屋太一が通産省(現経産省)の官僚時代に書いたデビュー作だ。石油危機でパニックに陥る日本を描いたが、出版は2年遅れた。執筆後の1973年に、本当の石油危機が起き...
2026年3月13日
我が家の物置にはいま、麦みそと玄米みそが眠っている。寒仕込みは雑菌が増えにくく、発酵がゆっくり進むので良いと聞き、2月に仕込んだ。大豆を煮て潰し、こうじと塩を混ぜて丸め、容器に詰...
2026年3月12日
福島県飯舘村を訪ねた。東日本大震災のあと、福島第一原発から40キロほど離れているにもかかわらず、全村に避難指示が出た。9年前に大部分で解除されたが、約6500人いた村でいま暮らす...
2026年3月11日
「武器輸出の動きつまずく/日本、豪潜水艦選定で落選」。小紙にこんな見出しの記事が載ったのは、2016年4月のことだ。オーストラリア政府が、次期潜水艦12隻の発注先にフランスの政府...
2026年3月10日
森鴎外は最晩年を「帝室博物館総長兼図書頭」として過ごした。週の半分は、いまの東京国立博物館がある場所に通った。就任したころの施設はさびれ、「高等な物置」と揶揄(やゆ)されていたそ...
2026年3月9日
偽の国会議員バッジを着けて官庁への不法侵入を繰り返した男がいた。4年ほど前だ。「偉い人になった気分」を味わいたかったと供述したそうだ。何と幼稚なと思いつつ、想像する。きっと周りか...
2026年3月8日
新聞記者は嫌われ者である。かつて知の巨人、立花隆さんが言っていた。米国ではときに、腕利きジャーナリストのことを“マックレーカー”と呼ぶそうだ。直訳すれば堆肥(たいひ)を熊手でかき...
2026年3月7日
所々が駆け足の演説だった。きのうの中国首相による政府活動報告である。いくつもの言葉を読み飛ばし、それでも1時間6分。壇上に座る習近平(シーチンピン)氏の視線も気になったか。予定し...
2026年3月6日
一人の若者の話を書きたい。名前は遇羅克(ユイルオコー)という。中国人の男性である。1942年の生まれというから、ことしで84歳になる計算だが、残念なことに、27歳のとき北京で処刑...
2026年3月5日