教科書の単元から資料を探すページです。
小学校社会-教室の窓Vol.9 東京書籍 2007年1月発行より。「子どもはね,『具体』という駅と『抽象』という駅を行ったり来たりしながら思考を深め,『わかった!』と納得するんだよ」。これは,小学校の時の恩師が,教職に就いたばかりの頃の私に教えてくださった言葉である。この言葉は,その後,私が社会科の授業を構想するときの大きなヒントとなっている。ここでは,社会科における具体と抽象とは何かを考えたうえで,教材のあり方について考えていきたい。
岐阜県笠松町立笠松小学校教諭 桑原奈津子
東研情報 教室の窓 小学校72 社会 東京教育研究所2003年1月発行より。今回紹介する事例は,平成13年度に実践したものである。4つの研究の柱のうち,「社会的事象を人々の願いと関連付けて,地域社会について考えられるような教材開発をする」について,紹介する。
東京都板橋区立赤塚小学校教諭 浜口景子
千代田区にはさまざまな専門店がある。お茶の水小学校の近くにはスポーツ用品,楽器,書籍を扱う専門店が非常に多い。これらの専門店を囲むように飲食店や小売店が多数ある。本小単元では,書店,スポーツ用品店,楽器専門店を取り上げることにした。調べていくうちにどの専門店でも外国製品が多く売られていることに気づき,この学習をさらに深め,専門店だけでなく我々の身の回りにはたくさんの外国製品があることを知ると考える。このような体験を国際理解の基礎になるよう支援していきたい。
千代田区立お茶の水小学校教諭 岡部君夫
「自ら学ぶ」とは,社会科事象に対して,問題意識を持って,問題解決に向けて追究し,自分なりの考えを持つことである。「考える力」とは,個々の学びを話し合いなどを通して共有化することにより,事象に対する自己認識を再構築することができる力である。研究目標を「身近な地域の生産活動や販売活動の実際について,観察・調査したり,表現したりすることを通して,仕事の特色や他地域とのかかわり,仕事に携わる人々の工夫を具体的に考える。」として,3学年「スーパーマーケットではたらく人」を単元にした授業実践事例。
愛知県小学校
東研研究報告No.221 特別課題シリーズ11より。 3年生社会科「スーパーマーケットではたらく人」~スーパーマーケットのひみつ~の実践から (本文より)具体物を通して学ぶN子と,教師の投げかけに敏感に反応し,友達とのかかわりの中で学ぶS子。「スーパーマーケットのひみつ」の学習の中で2人の学び方をとらえ,その子らしい学びを支えることの大切さを学んだ実践である。
東京教育研究所
「九州発信 社会の道標(みちしるべ)第4号」東京教育研究所2,011年5月発行より。3年「近所の店の工夫」において,持続可能な社会につながる見方や考え方をどのように捉え,目標設定と教材化を進めていけばよいかを明らかにするため,本実践に取り組んだ。
福岡県福岡市立馬出小学校 森邦康
「小学校社会科指導の基礎研究②~グラフを読み取る指導の工夫~」(東研2012年3月)より。本小単元は,地域の人々の消費生活に関心を持ち,地域にはさまざまな商店があることや販売にかかわる仕事が自分たちの生活を支えていること,販売に携わる人々はさまざまな工夫をしていること,客や商品を通して他地域とつながりがあることについて,見学や聞き取り調査を通して調べ,販売に携わる人々の工夫について考え表現することをねらいとしている。
東京教育研究所
東書教育シリーズ小学校社会科「社会科教科書の活用法」(2012年7月発行)より。■平成23-26(2011-2014)年度用教科書(3・4 年上) p.54~55「品物はどこから」に対応。スーパーマーケットで販売される品物は,さまざまな地域から運ばれてきていることが分かる。
東京書籍(株) 社会編集部
東研研究報告 No. 245 特別課題シリーズ27「小学校社会科指導の基礎研究③~地図資料活用の課題と工夫~」2013年3月発行より。本実践では,「国内の他地域などとのかかわり」,つまり「自分たちの地域の商店では,国内の他地域や外国で生産されている商品が販売されていること」を理解する上で,ICT を活用した地図指導の工夫について探っていく。
東京教育研究所
小学校社会科指導の基礎研究④~新聞づくりの指導法に関する実践的な研究~(特別課題シリーズ38)2014年3月発行より。新聞づくりを通して,ものを売る仕事に携わる人々の努力や工夫を身近な人に伝えたいという思いを反映できるのではないかと考えた。働いている人たちの様子(動作・表情・視線など)を『見て,聞いて,メモする』活動を通して,新聞記者のようにメモしたり,聞いたことや見たことを文章や絵で表したり指導に工夫を加えることで,初めての「新聞づくり」という活動に3年生が抵抗なく取り組めるのではないかと考えた。
東京教育研究所
子どもが自ら学習問題を発見し夢中で解決する社会科授業づくりの連載の9回目として,「驚き」をテーマとした授業の展開例を紹介する。子どもは,自分の予想を遥かに超える,ものすごい事象(例えば,大きかったり,広かったり,重かったり,速かったりetc.)に出会うと,その理由,手段等を知りたくなるのである。
明治学院大学准教授 長谷川康男
次期指導要領改訂に向けて教育課程部会で話し合いがなされている。それを読むと,授業改善の視点として「主体的・協働的で,深い学び」の実現が示されている。日々の教室の中で,その様な学習はどのように作られていくのか。学習過程を追って考えていきたい。第1回目の今回は学習問題を作る場面を取り上げ,「主体的・協働的で,深い学び」の実現を目指していきたい。
筑波大学附属小学校教諭 粕谷昌良
副読本作成の手引き(小学校 社会 第3・第4学年用)[2018年11月作成]より。本単元は,地域にある商店の見学や調査を行いながら,販売に携わる人々の仕事の様 子や他地域や外国との関連を考え・表現し,消費者の多様な願いを踏まえ,売り上げを 高めるよう工夫して行われていることを理解することがねらいとなっている。
東京書籍(株) 社会編集部
教師は,子どもが主体的に問題解決学習できるように支援しなければならない。子どもらが自力で解決でき,ヤッター感と,自分も本気で取り組めばできるという密かな自信を持たせられるような支援は,どのようにしたらよいだろうか。キーポイントは「調べ方」である。
明治学院大学准教授 長谷川康男
社会科・地図NEWSLETTER 第5号(2018年2月発行)より。平成29年3月公示の新学習 指導要領に先立って必要な方策とし て,カリキュラム・マネジメントの重 要性が三つの側面から挙げられた2。 これは,各学校における教育目標の 設定,教育内容の配列,年間,単元, 各授業等にかかる指導計画の作成, 児童や地域の実態の把握,教育活動 の実施に必要な人的・物的資源の確 保など,教育課程を軸とした教育活 動の改善・充実にかかわるすべての 取組を,カリキュラム・マネジメン トの一環として実施することの必要 性がますます問われている表れである。では,どのようにして学校を基盤とするカリ キュラムをつくればよいのであろうか。
東京書籍(株) 社会編集部
社会科学習では,社会的事象に関わる確かな事実を把握するために,学習対象を実際に観察したり,調査したりする学習が重視される。そうした観察・調査活動の結果を確かな理解に結びつけるために,図書館資料などを活用することができる。学習指導要領には「学校図書館や公共図書館,コンピュータなどを活用して,資料の収集・活用・整理などを行うようにすること」と示されている。学校図書館を活用した社会科学習を展開することで,社会生活についての理解が深まり,公民的資質の育成につながっていくと考えられる。
白梅学園大学 佐藤 正志
社会科教育の目標は,「社会認識を通して,公民的資質の基礎を育成する」ことにある。社会認識とは,「科学知」であり,公民的資質は「規範知」であるということが言えよう。子どもが社会をみるためには,「科学知」が必要であると同時に,「科学知」を通して現実社会をみることによって「規範知」を育てる必要がある。このことを授業レベルで考えてみよう。
愛媛大学教育学部教授 平松義樹