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今年(2008年)に行われた東大前期理系の数学の入試問題の第3問について、高校生が理解し易く、しかも計算量の少ない解法例を提示している。
熊本県立高等学校教諭 小坂和海
展開図が正方形となる立体があることを知っていますか? ちなみに正方形の4隅をくっつけて1つの角にしようとすると、ぺしゃんこになって立体になりません。隣り合う2辺の中点を使って折ってみると,見事に三角錐が出来るはずです。このように、3つの直角で、1つの角を作る四面体において、非常におもしろい性質が知られています。
大阪府立岸和田高等学校 近藤寛直
球(面)という立体は生徒もよく知っているが,その方程式は空間のベクトルの中で初めて扱われる。球面の方程式が未習であるからといって球面の性質が扱えないわけではないが,方程式を知っている方が球面について扱いやすい。そこで,本稿では,平面図形の性質がそのまま球面の性質に拡張され,「球面角の定理とその逆」という定理として成り立つのではないかと推測し,考察を試みたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
授業で教える内容を超えて,教えてみたい内容,実践してみたいことをお持ちの先生は多いと思う。数学研究部などの部活動でそれを実践している場合もあるだろう。しかし,どうしても何かと眼先にある「受験」に拘束され,本来の興味ある数学から遠ざかってしまっている自分やそれを伝えきれないもどかしさを反省することもあるだろう。また,教科書以外の内容,受験に関わらないような内容に関心を示さない生徒も増えてきている。数学=受験ではなく,未知の事柄に興味・関心を持って欲しいものである。
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
今回から,数回にわたって空間図形を扱う。実は空間図形は1回だけの予定であったが,来年3月でこのシリーズも終了するという東書Eネットの方針のため,確率・方程式・不等式・領域などの頻出項目を新たに扱うのは中途半端になるので,空間図形を充実させて図形の章で終了することとした次第である。
東大寺学園中高等学校 本庄隆
今回のテーマは合同四面体と垂心四面体(直稜四面体)である。合同四面体とはすべての面が互いに合同な四面体のことであり,垂心四面体とは3組の対辺が互いに垂直な四面体である。垂心四面体には第5問にあるように,各頂点からその対面に下ろした垂線の足がその面の垂心となる性質があり,このことがその名前の由来となっている。
東大寺学園中高等学校 本庄隆
[内容]今回は座標空間の問題を 4 題とメネラウスの定理の空間への拡張をとりあげた。第 1 問・第 2 問はオリジナル問題,第 3 問・第 4 問は東大の過去問である。解答は平面の方程式を用いない現行の学習指導要領の範囲内のものとした。最近の生徒諸君には易しい問題ではないと思われるが,学習効果は十分にある。
東大寺学園中高等学校 本庄隆
[内容]2005年の東京大学前期試験に,次のような問題が出題された。r を正の実数とする。xyz 空間においてx 2+y 2≦r 2,y 2+z 2≦r 2,z 2+x 2≦r 2を満たす点全体からなる立体の体積を求めよ。小・中で空間図形の内容が削除された関係で,生徒はなかなか空間感覚が身に付いていない。問題のイメージを実際につかむため,その展開図を作ってみた,静岡高校教諭 藤澤徳芳先生のプリントである。高校で解決する様々な問題を,このような模型を作って考察すると,生徒の理解が容易になる例が多々ある。先生方が日頃作られておられるこのようなプリントがあれば是非紹介していきたいので,編集部もしくは東書Eネット事務局までお送りください。net@tokyo-shoseki.co.jp
静岡県立静岡高等学校 藤澤徳芳