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「ニューサポート高校「理科」vol.33(2020年春号)特集:授業を変える2〜思考力・判断力・表現力を育む授業〜」より。『生物基礎』と比較して『生物』の内容は,分子から生態系まで幅広い内容を扱うことから,探究的な学習をするための時間の確保や環境の整備などの難しさが指摘されており,「主体的・対話的で深い学び」を通して科学的に探究しようとする態度の育成をどのように実現するかが課題となる。このような現状において,生物現象を自分のこととして捉え,生徒の思考力・判断力・表現力を育成することを目的として,本校では遺伝カウンセリングロールプレイングを行っている。
慶應義塾女子高等学校教諭 内山正登
生物群集を理解させる身近な生物の教材化の研究-生物相の多様な世界をのぞいてみよう-。ショウジョウバエは遺伝学者モーガンが染色大切を提唱するきっかけとなった実験昆虫であり,この昆虫がなぜ実験に用いられるのかを理解する。また, ショウジョウバエの突然変異体を用いて,交配実験を行い遺伝学の基礎を学ぶ。
栃木県立宇都宮高等学校 敦見和徳
2016年3月,人工生物の誕生が報告されている(1)。JCVI-syn3.0と名づけられたこの自立して生きる細胞は,マイコプラズマ・ミコイデスの107万塩基対のゲノムをベースに,徹底的な改変を加えられた473遺伝子の最小サイズのゲノムを持つ。ゲノミクスの広大な分野を切り開いてきた偉大なクレイグ・ベンターらの20年におよぶ研究の結実である。人類の手で生物を作るための,方法と知識のスターターキットが揃ったことになる。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎