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ニューサポート高校「理科」vol.16(2011年秋号)より。各都道府県ごとにその地域に特有の地震被害を想定した防災教育プログラムが組まれていることと思われる。大きく分けると,内陸型の直下型地震を想定したものと,海溝型の津波地震を想定したものの二つになるだろうか。
東京都立南葛飾高等学校 加藤昌典
生物Ⅱの授業を引き受けた。昨年はこの授業の中で課題研究として行った魚介類(特に貝類)の進化について生徒たちのユニークな発想を紹介したが,今回は主に解剖の授業を展開する上で授業者に役立ちそうな情報の提供と,生徒たちの考えた魚類の分類・進化を紹介したい。
宮城県気仙沼西高等学校 吉本裕一・小林裕美
【本文より】筆者の一人吉本は,本校に赴任し生物IIを教えることになった。担当するクラスは3年生の教養コースだから何をしても構わないとのこと。高橋の強い勧めもあり,漁港の町気仙沼ならではの実験観察,すなわち容易に入手できる魚介類の解剖を,『第Ⅳ章・課題研究』として位置付け,授業に取り入れようと話はまとまった。とは言うものの,この手の実験観察など授業で扱った経験のない筆者らはろくな教材観もなしに,泥縄式,前後の授業との脈絡なしに実験観察を進めていた。ところが対象とする魚介類の種類が増すにつれ,そして授業が“生物の進化と系統”という項目にさしかかったあたりで,魚屋の店頭に並ぶ魚介類であっても,それぞれの生活様式と形態,各種器官の有無等を比較検討すれば,動物の進化(変化)を理解する上で大いに役立つ教材になるとの思いに至った。以下は,教える側と教えられる側がともに驚き,そして楽しみながら行った授業実践の記録である。
宮城県気仙沼西高等学校 吉本裕一,高橋誠子
本校は,名古屋市郊外の西春日井郡に位置する普通科新設高校であり,99%以上の生徒が大学への進学を希望しており,それに応えた充実した進路指導を展開している。生徒は素直であり,時間を有効に使って部活動と学習活動を両立させ,熱心に取り組んでおり,その真面目な彼らから「知的好奇心」「向上心」をさらに引き出すべく,学習指導での様々な模索をしている。
愛知県立西春高等学校 長谷川省一
日本自動車教育振興財団が高校生向けに,自動車教育資料「自動車,そして人」を作ったが,これは環境教育の資料としても利用できる。大気汚染と自動車,エネルギーと省エネルギーについての環境教育における授業展開事例。
東京都立三田高等学校 岩倉三好
身近な地域から地球規模の環境まで,さまざまな環境問題が取り上げられている。地域の環境と学校の特性を活かした環境教育の実践をおこない,その結果,環境に関する生徒の意識がどのように変わったかを評価し検討した。
愛知県立成章高等学校 寺田安孝
『探偵ナイトスクープ』を10年ぶりくらいに見た。ご存知のとおり,視聴者のさまざまな依頼を優秀な探偵(芸人)たちが解決する関西ではチョー有名な長寿番組で,たまたまつけたテレビで再放送が流れていたのである。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
同僚と一杯飲みながら,研究テーマをどう設定するかという話をした。トートロジーのようだが,研究するにあたって研究テーマの設定がいちばん大事である。ここが難しいし,面白い。ふたりであれこれ話をしていた内容を整理してみると次のようになる。研究テーマには「新規性」と「価値」が必要である。研究は,講義の一貫として行う学生実験とは違う。誰も見つけていないものを見つけるから研究になる。もちろん自分が年単位の時間と数千万円単位の金を費やして行うのだから,自分が認める価値が必要である。他人に認められる価値がなければ予算も取りづらい。
筑波大学大学院数理物質科学研究科准教授 白木賢太郎
プリントアウトやコピーをして読んだ論文は,ナンバリングして保存してある。要旨を電子ファイルにまとめて目次を作っているので,検索できるようになっている。たとえば,ドブソンが書いた論文にこういうことが書かれていたなと思い出すと,Dobsonと打ち込み,出てくる論文の番号を見つけて,引き出しの中から論文を取り出す。事務机の両側の引き出しと,本棚の下の引き出しの3箇所に整理されている。2,000本くらいある。これがいわば外部記憶装置になっている。
筑波大学大学院数理物質科学研究科准教授 白木賢太郎
大学生が卒業論文を書くのは大変だろうが,読む側もけっこう大変である。今年は卒論4つである。締め切りの2ヶ月前には催促をはじめたが,ギリギリまで提出しないのも知っていた。
筑波大学大学院数理物質科学研究科准教授 白木賢太郎
筑波大学附属駒場高等学校のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)のアドバイザーというお役をもらい,会議に参加してきた。SSHとは科学技術系の人材育成を推進する高校を文部科学省が指定する制度で,附属駒場は初年度の2002年から採択されている。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
研究者は論文の読み書きに相当の時間を費やす。読んだ論文だけでも相当数にのぼる。熟読したあとナンバリングして引き出しに整理する論文だけで年に300本はあるし,ざっと読んで電子ファイルを残す論文はその数倍はあるだろう。題名と要旨をチェックするだけの論文はさらに多い。大学の居室にいるときにも当然読むが,出張のたびに論文の束を持って行くし,退屈な会議のお供にもぴったりだ。平均すれば1日2時間は論文の読み書きに費やしていると思う。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
最新のネイチャー誌は,理科系教育の特集を組んでいる(2015年7月16日号)。幼稚園から大学入学までの教育の課題や,大学での教育の再評価,大学教授のリーダーシップ,アクティブ・ラーニングの方法,科学者のキャリア,一般に向けた科学教育など,サイエンティフィック・アメリカン誌と合同でまとめた12本の記事を,ウェブから自由に読むことができる。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
また研究室に卒業研究生が配属される季節である。大学3年生が,期待と不安を半々にした顔で研究室に見学にやってきている。研究室ごとに定員があり,私の研究室には毎年3名が配属される。筑波大学応用理工学類はカリキュラムがかなり厳しいので,半分以上をAの成績でそろえてきた学生は,勉強ができるだけではなく集中力や瞬発力がある。バイトとサークルにかまけていたが留年せずにあがってきた学生も要領がいい。いずれも見所があるが,研究室に配属されたあとどこまで伸びてくれるのかは未知である。研究成果をあげるには,小学校からずっとやってきた勉強とは違う能力が必要になるからだ。
筑波大学大学院数理物質科学研究科准教授 白木賢太郎
被引用回数のトップ100の論文がNature誌に発表された(1)。なかなか見応えのあるリストで,研究者の間でも話題になっている。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
卒業論文の季節である。これだけ長い文章をはじめて書くという人も多い。最初はどうしても「pHメーターを用いて測定を行った」などと力こぶが入るが,やがて,「pHを測定した」と端的に書けるようになれば,書くことが考える道具になっていく。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎
現代の科学は参画する研究者の数が多くなる傾向がある。それでは,研究の規模は研究の質にどのような影響を及ぼすのだろうか? 2月号ネイチャー誌に興味深い論文が報告されていたので紹介したい(1)。要約すると,大きな研究チームは旬の話題を発展させたものが多く,それだけ注目が集まりやすい。一方,小さな研究チームのテーマは革新的な成果につながりやすいのだという。つまり,大型の予算が必要になる大規模なテーマも,ひとりで試しにやってみるようなテーマも,いずれも科学の発展には不可欠なのである。
筑波大学数理物質系物理工学域教授 白木賢太郎