教科書の単元から資料を探すページです。
「関数f(x)がx=aで微分可能であればf(x)はx=aで連続である」ことは、微分法における重要事項である。この証明は簡単なのだが、実際定期考査に出題してみると、できはよくない。自身の指導方法への反省心もわく中、教科書をじっくりと読み直すと、教科書の記載方法にも改善の余地があるのではないかと思い始めた。そこで本稿では、「教科書で強調してほしい」ことについて、私見を述べたい。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
関数f(x)がx=aで連続であるとか,あるいは微分可能であるとかを示すときに,前者では右側・左側の片側極限値を扱い,後者では右側・左側の片側微分係数を扱う。右側極限値=左側極限値から, その値がその関数の極限値というのは早計ではないかという疑問を持つ注意深い生徒がいるのである。 そこで,本稿では側極限値と極限値について,特に連続と微分可能に関連して考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
数学Ⅲで扱う微分法は,数学Ⅱのそれに比べて多種多様になる。数学Ⅱでは導関数の性質として,①定数の導関数,②定数倍の導関数,③和の導関数,④差の導関数を扱うが,数学Ⅲではこれに加えて,⑤積の導関数,⑥商の導関数,⑦合成関数の微分法,⑧逆関数の微分法を扱う。また,微分する関数も整式から,分数関数,無理関数,三角関数,対数関数,指数関数へと拡大する。 逆関数の微分法は,合成関数の微分法を使うと導かれる。合成関数の微分法にしろ,逆関数の微分法にしろ,まるで分数のような処理が可能であるということであり,それぞれ約分や逆数との類似性が式の上に表れている。逆関数の微分法について,型どおり教科書に従って証明し,公式dy/dx=1/(dx/dy)の導関数を求めるという流れで授業をした後,生徒が「よくわからない・・・」と再説明を求めてきた。これまでの経験からなぜ,どこがというより,この公式の意味自体が漠然としか理解できていないことが察せられたので,この公式の表現を変えながら説明した。本稿は,その解説である。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
なにも数学Ⅲでの微分法に限ったことではないが,教科書では数学的な有用性をコンパクトに提示することがある。それは,同様なことを繰り返す退屈さや冗長さの回避や,以前あるいは直前に学習した内容を適用する場と捉えることができる。しかし,折角の有用性を感じさせる機会が,生徒には新規の方法を強要する苦痛になることもある。定義に従うと面倒であるとかを経験したうえで,そのやり方のよさ,ありがたみを感じさせると定着はよくなるのではないかと思う。効率性=生徒の真の理解,納得という構図は必ずしも正しくはない。かといって時間的な制限があるから,悠長なこと,無駄なことは避けたいという考えもあるだろう。理想論になるかもしれないが,このあたりについて考察したい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
導関数を表す記号は複数あるが、生徒は何について微分するかを意識せず、単なる計算ルールとしていることが多い。本稿では、S=πr2、V=4/3πr3を文字rについて微分するという問題の意味について考察する。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立徳山高等学校 西元教善
複数の区間で異なる関数(いくつかの未定の定数を含む)として実数全体で定義されている関数f(x)が微分可能であるように,その未定の定数の値を定めさせる問題がある。問題解決の際に「微分可能であれば連続である」ことを使う場合があり,微分可能性ばかりに目を向けていると必要な条件を見落としてしまうこともある。 本稿では,α,β(α<β)として,x≦α,β≦xではそれぞれ1次px+q,rx+s(p,q,r,sは定数)で 定義され,α<x<βでは2次関数ax2 +bx+c(a(a≠0),b,cは定数)で定義された関数がすべての実数において微分可能になる条件を求めると同時に,そこにはどのような関係が潜んでいるかについて考察した。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
本稿では,分数および分数計算と微積分およびその計算の類似性と,微積分およびその計算の厳密さに拘ればどうなるかを考察してみた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
関数はすべて微分可能であると思っている生徒は少なくない。逆説的であるが,その誤解はさまざまな導関数を学ぶことで大きくなるのかもしれない。それと同時に,機械的に導関数を求めることは上達しても,微分係数や導関数を定義に従って求めることやある点における微分可能性を問う問題を苦手とする生徒は決して少なくないと言える。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立高森高等学校教諭 西元教善