教科書の単元から資料を探すページです。
平成18年3月,全国歴史教育研究協議会が編集・発行した「全歴研研究紀要第42集」をもとに,『新たな歴史教育の創造をめざして-新学習指導要領をふまえた指導上の課題-』をテーマに発表された,各分科会の提案内容を,紹介させていただきます。本提案は、生徒が自分の考えの道筋を確認し、論理的に物事を考える力を獲得させることを目的としている。そのための具体的な方法として、フローチャート(流れ図)を用いた授業の試みを紹介する。過去の歴史事象を筋道立て、次に現代のテーマに対して自分の『考え』を図式化して示す。図式化したもの(フローチャート)を複数の立場から検討し、より多面的・多角的に物事を捉えられるように工夫する。この学習を経て、生徒が自分の考えを振り返り、あらためて『考える』ことの意味を見いだしてくれればと思う。なお現代の問題を取り扱うため、さまざまな角度から検討を加えることで、意見が独断的にならないように細心の注意を払った。
茨城県立水戸桜ノ牧高等学校教諭 近重正大
中国では,かつて革命史に基づく善玉/悪玉史観が強く,孫文を善玉として清や袁世凱を悪玉として描き出すことが多くありました。さらに批判的に描かれたのが「軍閥」と称される人々です。しかし「軍閥」=「悪玉」と一括りにしてよいのでしょうか。本稿では,この「軍閥」が歴史的に果たした役割や悪行を紹介しながら,従来の歴史観に一石を投じています。
東京大学准教授 川島真
ニュ-サポ-ト高校「社会」Vol.7(2007年春号)より。松岡洋右が1941年モスクワで日ソ中立条約を調印,その帰途,シベリア鉄道で満州里に到着,そこで日ソ中立条約に関する演説をおこなった。ここで,松岡は日ソ中立条約によってソ連は満州国を承認したと同然だと述べた。この演説は,満州国のみならず,日本全土や占領地などでも,ラジオを通じて報じられた。
東京書籍(株) 社会編集部
「教室の窓北海道版(高等学校 教育情報誌)vol.37 特集:人種・人権×SDGs」(2022年4月)より。「国民国家形成の時代-SDGs の視点から-」学習指導案の授業資料。江戸時代の幕府は、蝦夷を「化外の地」とし、外国扱いしていた。明治維新までは、各コタン(集落)が自決権を持っていた。
北海道池田高等学校 米家直子
「教室の窓北海道版(高等学校 教育情報誌)vol.37 特集:人種・人権×SDGs」(2022年4月)より。国民国家形成の政策によって生み出されたアイヌの人々への差別などの諸問題について理解する。それらの問題と現代につながる諸問題について資料を読解し、多面的・多角的に考察した内容を発表・交流し、問題解決に向けた言動を選択できるようになる。
北海道池田高等学校 米家直子
「教室の窓北海道版(高等学校 教育情報誌)vol.37 特集:人種・人権×SDGs」(2022年4月)より。 「国民国家形成の政策によって生み出されたアイヌの人々への差別等の諸問題について理解するとともに、それらと現代につながる諸問題との類似点や相違点について考える」ことをねらいとしています。「夷酋列像」「北海道旧土人保護法」「セントルイス万博におけるアイヌ展示」といったキーワードについて調べた後、BTSの人種差別に反対するメッセージなどをヒントに、現代の人種差別に関するテーマを選び、各人が探究レポートを書いて、発表します。SDGsの視点から日本史を学ぶという挑戦的な授業です。
北海道池田高等学校 米家直子
高校生を対象として,授業の中身を豊かなものにする読み物,文も平易に記述してあります。1919年2月8日、東京は神田猿楽町にある朝鮮キリスト教青年会館は熱気に包まれていた。そこには東京在住のほとんどの朝鮮人学生が集まっていた。その数六百余名であった。彼らは「我らは、ここに我が朝鮮の独立と、朝鮮人民の自由民たることを宣言する・・・以下略」という朝鮮独立宣言書(二・八宣言)を発表し、独立万歳を高々に、涙しながら叫んだのであった。
名古屋市立向陽高等学校 野田隆稔
高校生を対象として,授業の中身を豊かなものにする読み物,文も平易に記述してあります。1910年、日本は韓国を併合する。「日韓併合は円満なうちに行われた」ということを言い、物議をかもし、発言を取り消すという醜態を演じた政治家がいるが、事実を見れば明らかである。日本は朝鮮民族をなだめるために、さまざまな方策をとっている。その一つとして行われたのが、李朝王家と日本皇族との結婚である。日鮮融合の範を示そうというわけである。
名古屋市立向陽高等学校 野田隆稔
「教室の窓北海道版(高等学校 教育情報誌)vol.37 特集:人種・人権×SDGs」(2022年4月)より。「国民国家形成の時代-SDGs の視点から-」学習指導案の授業資料、授業プリント。国民国家形成のなかで生み出された問題について理解する。それらの問題と現代につながる諸問題について、資料を読解し、多面的・多角的に考察する。考察した内容を発表・交流し、問題解決に向けた言動を選択できるようになる。
北海道池田高等学校 米家直子