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エビヌス(物理学者)東京書籍作成2004年6月Aepinus, Franz Ulrich Theodosiusドイツ,1724-1802科学者人物誌―物理ドイツとロシアで数学および電磁気学の研究をおこなった。とくに電磁気学を論じる上で数学を導入し,遠隔作用的な理論を展開したことで有名である。フランツ・エピヌスは,1724年に,ハンザ同盟で栄えるようになったドイツ北東部の港湾都市ロストクで生まれた。その祖先ヨハン・エピヌス(1499-1553)は宗教改革において北ドイツにおける指導的なルター支持者として活躍した人物で,「エピヌス」の姓はこの祖父が「高尚」という意味を持つそれまでのドイツ姓をギリシア語に翻訳して改姓したものであった。エピヌスの家族は学者一家で,父親フランツ・アルバートはロストク大学で人気を集めた神学教授であり,兄アンゲリウスはロストク大学の修辞学教授になった人物であった。また姉も,ロストク大学の有名な数学教授の息子であり,牧師を務めるかたわら同大学で数学を教えていた人物のもとに嫁いだ。
東京大学大学院総合文化研究科講師 岡本拓司