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アルフォンゾ・コルティ(生物学者)Alfonso Giacomo Gaspare Cortiイタリア,1822-1888科学者人物誌―生物イタリアの顕微鏡解剖学者.イタリアのロンバルディア地方ガンバラナに領地を持つ貴族コルティ侯爵家の出。10年あまりの学術生活で全ての業績を行った。1841年-1845年にパヴィア大学で医学を学び,家族の反対を押し切ってさらにウィーン大学に遊学。1847年にそこで医学博士号を取得した。1849年からコルティはスイスのベルン大学で,生理学者グスタフ・ガブリエル・ファレンティンと共に顕微鏡を使った研究を始めた。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司
ハンス ヤンセン & ザハリアス ヤンセン (Hans Janssen & Zacharias Janssen)ベルギー,ハンス1580-1638,ヤンセン1588-1628科学者人物誌―生物顕微鏡による研究が成果を産み出し始めるのは17世紀の半ば過ぎのことである。しかし現在の光学顕微鏡の基となったものは,その半世紀前の1590年から1609年の間にオランダのミッデルビュルトでつくられた,と考えられている。ここまでは確かなのだが,いったい,だれがという点になると一致が得られていない。顕微鏡の歴史を述べた本では,その市の3人の眼鏡屋の名前が挙げられている。ハンス・リッペルスハイとハンスおよびザハリアスのヤンセン父子である。このうちリッペルスハイが顕微鏡を製作したという明確な証拠はなく,むしろ望遠鏡を製作した人物と考えられている。他方,ヤンセン父子については,彼らが顕微鏡を製作したという証言がある。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司
アントン ファン レーウェンフック (Anton van Leeuwenhoek),オランダ,1632-1723,科学者人物誌―生物。細胞学の歴史などをひもとくと,顕微鏡を用いて微小生物を発見したオランダの“衣類商”といった表現でレーウェンフックが紹介されていることがある。メンデルの場合は修道院の僧侶。科学の研究と関係のなさそうな職業の人がそれに携わることを不思議に思う生徒もいるようである。これは当時の料学の世界の様子を生徒たちに理解させるのに好適な材料である。衣類商の彼がどういうきっかけで顕微鏡の虫になったのか。ともかく彼の経歴を追ってみよう。
東京大学大学院総合文化研究科 岡本拓司