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無条件で成り立つわけではない数学的事実(公式,定理等)を使えることを確認しないまま使ったとき,どのように対処しているだろうか。×か△が○か,つまり不可か,減点か,看過かのどれであろうか。これは教師の数学観,数学教育観,場合によっては人間性?によるところが大きいと思われる。答えが出れば万事OKであると考えている生徒も少なくない。なぜ×あるいは減点なのか,指導時にその理由に言及しておかなければ指導者の指導不十分ということになる。 本稿では,これを数学的事実(公式,定理等)の「使用上の注意」として,生徒にそのことを喚起する指導の一助としたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
「解法は1通りではない」-数学の別解づくりを考えよう-稲永善数―平成15年4月作成より。2 直線を 2 等分するには,定規とコンパスを用いて作図ができる。2直線の方程式が与えられたとき,2 等分線の方程式を求めることは,作図の範疇ではない。2 次関数のグラフを,定規とコンパスで描くことは可能だ。これは,幾何的手法である。座標が与えられると,点を1つ1つプロットして,平面上にグラフを描くことは一般的であるが,いつもそのようにするわけにはいかない。そこで,平方完成と言う手段で,頂点の座標から,グラフを描くことになる。これは数学Ⅰの重要な教材の 1 つである。さらに,一般的にグラフを描く手段として,微分法がある。原点を通る 2 次関数を基本形にして,y = ax2の平行移動したものと捉えれば,また新しい解法が得られる。このように,1つの問題を色々な角度から解明することは教育上重要なことである。教科書はそれを教えてくれる最も大切なものである。
稲永善数
内積の成分表示は,余弦定理を使って証明してある。その理由は余弦定理のなかに内積の定義通りの式が出現し,ベクトルの大きさの計算を通じて内積の成分表示ができるからである。ベクトルの内積と余弦定理は密接な関係にあり,これを通じて成分表示も簡単にできるのであるが,余弦定理が定着していない生徒には内積を成分表示するためのその意義がわかりづらい。このよさを理解してもらうには,他の方法で示すと少々煩わしいことを経験させればよいだろう。余弦定理が定着していなくても三平方の定理は中学校以来定着しているので,これを使った証明を示し,三平方の定理の拡張である余弦定理を使うことのよさをわからせることを試みる。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら→https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/login/newenter.php?wurl=/detail/40776/
山口県立高森高等学校教諭 西元教善
内積は数Ⅱのベクトルの分野で学ぶ重要な概念の一つである。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
東洋学園高等専修学校 松岡世伍
ある程度数学的思考力があると思われる生徒であっても基本 ―例えば定義― が徹底していないため,それなりの程度の問題を解いて(証明して)いるときに初歩的な疑問に躓き,悩むことがある。本稿では,ベクトル分野の問題を学習後しばらくして,解いていた生徒が疑問に思ったことを題材にして基本の徹底を図る必要性の考察を行う。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
前々回、「ベクトルと複素数 ~ベクトルの積・商を考える~」において、ベクトルの積を定義した。本稿では、この定義において「ベクトルの積の性質」がどうなるか、「内積の性質」との比較で考察する。
山口県立徳山高等学校 西元教善
平面上の任意のベクトルは、1次独立な2つのベクトルを用いて、ただ一通りに表せるということが重要であるが、解答の際にこれについて言及せず、まるで恒等式の係数比較という感じに捉えている生徒も少なくなく、1次独立をよく理解しないまま形式的に解いているのではという不安がある。一方、指導する側も丁寧に説明をしているかというと疑問符がつく。そこで本稿では、1次独立についてその指導も見据え、考察してみたい。
山口県立徳山高等学校 西元教善
ベクトルは、生徒が初めて学習する内容なので、授業の導入では身近な例を用いて示したり、物理の内容を引用したりして、生徒が興味や関心を持つような説明をする。本稿では、授業で扱った問題を取り上げ、その授業展開例とともに、教師は生徒がどのように理解してほしいのかを考えたものである。またそのような授業をするために、課題の設定はどのようにすればよいかを提案する。
奈良女子大附属中等教育学校教諭 横 弥直浩
ベクトルの差を考えるとき,先に逆ベクトルを定義し,「逆ベクトルの和として定義する」方法と,「あるベクトルに足すことによって,別のあるベクトルになるベクトルとして定義する」方法がある。また,図形的に説明するとき,和は△ABCで説明し,差は△OABで説明する場合がある。ベクトルは,点の位置には無関係であるから構わないではないかという意見もあろうが,初学者の生徒にとっては混乱の原因にもなりかねない。そこで,ベクトルの導入時の指導について,私なりに感じていることを述べてみたい。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
ベクトルについては,和・差・実数倍までは,図形的な定義と成分の考えが相俟ってわかりやすいようである。しかし,ベクトルには積や商はなく, その辺りからわかりにくい印象を持つようである。なぜそのような定義をする必要があるのか,また,その図形的な意味は何であるのかが明確に把握できず,「天下り」的な計算規則に思えたり,先に進めばその有用性がわかるからという「先物買い」的な勉強のように思えたりして,その時点での不可解感が払拭できないからであろう。また,三角関数には正弦,余弦,正接があるが,なぜ余弦なのか,三角関数を使わずに,なす角(弧度)を使ってはなぜいけないのかなど,定義を巡っては生徒にもさまざまな思いがあろう。このような生徒の思いを汲んで,「内積」というベクトルの演算を中心に考察してみた。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
本稿では、三角関数の合成asinθ+bcosθ=√a2+b2sin(θ+α)について、「図的解釈」と「ベクトルの内積」という2つの視点から、それぞれを関連づけながら考察してみたい。※文中の数式は、「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには、「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立徳山高等学校 西元教善
拙稿「コーシー・シュワルツの不等式(Ⅰ)」では,「a i ,x i それぞれの平方の和の積はそれぞれの同じ番号の項の積 a i x i の和の平方以上」が成り立つことを(等号成立条件も含めて)示した。このように議論を進めていけばよいという納得感のある証明であったと思うが,欠点は高校生にとって計算量が多いということである。そこで,本稿ではもっと簡潔明瞭な証明を考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。会員向け無償ダウンロードはこちら
山口県立光高等学校 西元教善
4つの実数a, b, c, dを使って,演算を表現してあるものには,分数の四則演算, 複素数の四則演算, 平面ベクトルの和・差・内積, 2次の正方行列の行列式のようなものがある。 このような式を眺めていると気付くことがある。たとえば,(分数の差の分子)=(2次の正方行列の行列式),(複素数の商の実部の分子)=(内積)などである。生徒もこれに気付いているはずである。このような類似性にそれら演算の構造が見て取れる。このような見方をできるようにさせることも大切であろう。 本稿では,4つの実数a, b, c, dを使って演算を表現してあるものについて,同じ式が出現する場合を中心にして考察する。※文中の数式は,「Tosho数式エディタ」で作成されています。ワード文書で数式を正しく表示するためには,「Tosho数式エディタ」が導入されていることが必要です。無償ダウンロードはこちら→無償ダウンロードのご案内
山口県立高森高等学校教諭 西元教善
センター試験数学過去問題集。2009年度追試験(数学ⅡB) 第4問この資料は,東京書籍の数学教科書の目次に準拠して,センター試験問題を分類したものです。データは問題と解答で構成されています。
東京書籍(株) TEN管理課