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平成18年3月,全国歴史教育研究協議会が編集・発行した「全歴研研究紀要第42集」をもとに,『新たな歴史教育の創造をめざして-新学習指導要領をふまえた指導上の課題-』をテーマに発表された,各分科会の提案内容を,紹介させていただきます。本報告では、先の全国歴史教育研究協議会での発表報告を踏まえて、生徒たちが生活し学んでいる地域に残る郷土資料を活用し、それを授業で取上げて、生徒に歴史を身近なものであること認識させ、歴史的思考力を培うために、歴史の成り立ちを郷土資料(古文書など)を活用しての授業を通して理解させることを目標とする。具体的には、「幕末の社会情勢」をテーマに、江戸近郊の武蔵国多摩郡小野路村の名主小島家が四代にわたって綴った「小島日記」の記述の中から教材となる記事を撰述し、そこに幕末慶應期の社会情勢がどのように記述してあるかを見て、人間の営みと意識を、日本史全体=通史との関連させて追究していきたい。題材とする「小島日記」と名主小島家については、『全歴研研究報告 第46回研究大会(東京大会)』に詳述してあるので、本報告では割愛する。
神奈川県立元石川高校教諭 岩﨑孝和
ヘアスタイルはかつて、集団への所属や序列を外見から確認するためのシンボルであった。東アジア世界の場合、近代世界に参入する複雑な歴史は、こうした伝統社会の権威ある髪型がどう変わっていったのだろうか。日本の幕末から維新にかけての「散髪脱刀令」や,中国の辛亥革命時の「自由剪髪」令などを例にして紹介しています。
神戸大学教授 長志珠絵