教科書の単元から資料を探すページです。
ニューサポート高校「社会」vol.31(2019年春号より。新学習指導要領の公示,大学入学共通テストに向けた第 2 回試行調査(プレテスト)を受けて実施された,平成最後のセンター試験であった。 大問数(6 題),小問数(36 題)とも昨年と同じで,大問ごとの配点,設問パターン,難易度もほぼ例年並みであった。
東京都立日野高等学校 武藤正人
ニューサポート高校「社会」vol.36(2021年秋号)より。新教育課程の全面実施を目前にし、高校歴史学習の「変わること」がますます注目されている。各種新設科目、「アクティブ・ラーニング」「カリキュラム・マネジメント」「コンテンツ・ベースからコンピテンシー・ベースへ」といった用語や概念など、まるで新課程がはじまったとたんに教室の風景が一変するような印象さえ受ける。しかし、新学習指導要領(新課程)は現行学習指導要領(現行課程)の「改訂」であり、引き継がれている点も多い。新課程、新科目に向き合う前に、現行課程までの歴史学習を振り返り、「不易」の部分を確認することも必要ではないだろうか。そこで本稿では、筆者による最近の日本史 B 実践を振り返りながら、歴史学習で「変わらないこと」に着目し、新課程、新科目への向き合い方について、課題(懸念)も含めて考察した。
東京都立立川高等学校教諭 武藤正人
今からおよそ1300年前(奈良時代始め)、全国60余国に、それぞれの国における地方政治の中心となる国庁がつくられました。国庁の周りには様々な公的施設がつくられており、これらをまとめて「国府」と呼んでいます。出雲国府は現在の松江市大草町に置かれ、国庁は六所神社境内周辺にあったことが分かっています。『出雲国風土記』の記載から、付近には意宇郡家(おうぐうけ)、黒田駅(くろだのうまや)、意宇軍団などの、国府以外の施設もあったことが知られますが、詳細は分かっていません。
愛知県名古屋市 井上隆夫
出雲国分寺は、741年、奈良時代の中頃、聖武天皇の詔により全国に作られた国分寺・国分尼寺の1つで、当時の国分寺には20人の僧侶がいたとされる。一辺約150メートルの寺域の中に、南門・中門・回廊・金堂・塔・講堂・僧坊等が揃った東大寺式の伽藍配置であったことが判明している。また、瓦が国庁や寺院など一部の建築物にしか使用されなかった時代に、新羅の影響を受けた流麗な文様を持つ軒先瓦が使用され、文化と技術が結集された建築物だった。写真(1)は、出雲国分寺跡の石碑と全体の現在の景観。写真(2)は国分寺の南門跡。「南門」の階段があって、先に「中門」の階段が見える。さらにその先に、金堂があった。
愛知県名古屋市 井上隆夫
ニューサポート高校「社会」vol.28(2017年秋号)より。次期学習指導要領の改訂により,高等学校の地理歴史科・公民科が大きく変更されようとしており,諸資料を活用した学習の充実が求められている。当館としても所蔵する歴史公文書等を効果的に利用に供していく方途について模索していく必要を感じている。本稿では特に「日本史探究」にしぼって筆者の私見を述べたい。
国立公文書館統括公文書専門官室 上席公文書専門官 梅原康嗣
ニューサポート高校「社会」vol.31(2019年春号より。歴史学習における資料の活用や問いの設定は,歴史研究の基礎といえるものである。とはいえ,資料を読んで正確に理解すること,ましてやそれをもとに問いを立てることは簡単ではない。もちろん,教員がサポートするわけだが, 当然ながら問いの設定はできるかぎり生徒が自分自身の力で行えることが望ましい。
聖心女子大学教授・「新選日本史B」編集委員 土田宏成
ニューサポート高校「社会」vol.23(2015年春号)より。現代の歴史の書き方の原点ともいうべき明治期の歴史書編纂事業の経緯についてふりかえってみる。
慶應義塾大学経済学部准教授 松沢裕作
ニューサポート高校「社会」vol.30(2018年秋号)より。新しい指導要領が発表されました。各処で新 課程への準備が始まっていることでしょう。新 指導要領では,「主体的な学び」や「探究」が 歴史教育のキーワードとなっています。「歴史 的思考力」という言葉もよく耳にします。
北海道大学大学院文学研究科准教授 橋本雄
ニューサポート高校「社会」vol.37(2022年春号)より。2022(令和4)年となり、新学習指導要領(平成30年告示)の全面実施を迎えた。各学校がカリキュラム・マネジメントの視点で教育課程を編成し、実施することになる。学校現場は、引き続き新型コロナウイルス感染症の対応をしつつ、状況に合わせてオンライン授業や対面授業等を組み合わせて実施しているところである。
東京都立武蔵高等学校・附属中学校教諭 峰岸久枝
ニューサポート高校「社会」vol.35(2021年春号)より。昨年(2020年)10月18日に,歴史総合と入試科目の組み合わせ(案)が報道された。この結果,歴史総合を各探究科目の中に内容的に組み入れた,5単位(標準単位設置の場合)通史「講義」では受験対策上無理なことがはっきりした。歴史総合と各探究科目は,目的とする内容と方法論が異なるから違う科目なのであって,同じ近現代史を扱うにしても,扱う視点が異なってこなければならない。つまり「近現代史は先に歴史総合でやるから世界史探究は前近代史(18世紀くらいまで?)」というやり方はできないと思われる。このことを分析するためにも,本年度(2021年1月)から行われる令和3~令和6年度までの4年分の大学入学共通テスト「世界史B・世界史A・日本史B・日本史A」の本試験・追試験問題分析が欠かせないⅰ。この4年分の本試験と追試験の問題を分析して,予備校などの模擬試験は作成され,さらに言うまでもなく,受験の前に新科目の学習が始まるからである。
北海道有朋高等学校[通信制]教諭 吉嶺 茂樹
ニューサポート高校「社会」vol.36(2021年秋号)より。今次学習指導要領で導入された新科目、「日本史探究」「世界史探究」では、「資料」の活用が重視されていることは周知のことに属しよう。そこで言われる「資料」とは、たとえば「日本史探究」の、学習指導要領「内容の取扱い」で、「日記、書簡、自伝、公文書、新聞、統計、写真、地図、映像や音声、生活用品の変遷などの資料」と記されている。つまり、ここで活用されるべき「資料」は、歴史と同時代に作成された文献や遺物を指していると一応は理解できる。ただし、これに続いて、「それらを基に作成された資料」という文言があり、その範囲はあいまいである。
慶應義塾大学教授 松沢裕作
本研究では、「主体的・対話的で深い学び」を実現するべく、いわゆるアクティブ・ラーニング(以後、ALと称する)型授業を展開しながら、より“深い学び”を追求する授業を提示する。
大阪高等学校 池田靖章
ニューサポート高校「社会」vol.40(2023年秋号)より。2022年4月に実施となった学習指導要領では、地歴科の科目が一新され、高等学校における歴史教育は大きく変化している。「日本史探究」は、「歴史総合」「世界史探究」と比べると、変化は小さいと捉えられている。しかし、元始・古代から順に学習しなくてはならなくなったこと、各時代の冒頭で「時代を通観する問いを立て」、各時代の歴史資料の特徴を学びつつ。「時代を通観する問いに対する仮説を立てる」活動を取り入れることは大きな変化であろう。
お茶の水女子大学附属高等学校教諭 玉谷直子
ニューサポート高校「社会」vol.22(2014年秋号)より。教科書の全頁カラー化,美術作品の利用,拓けてきた可能性について述べる。
東京大学史料編纂所助教 藤原重雄
ニューサポート高校「社会」vol.31(2019年春号より。新学習指導要領の告示に伴い,新科目「歴史総合」の内容が公表されてから1 年が経過した。筆者を含め高校教員をはじめとした教育関係者は,昨夏に出された解説も読み込み,来るべき2022 年から始まる「歴史総合」の内容, 教育方法を理解し,授業構想を思案し始めている状況ではないだろうか。
東京学芸大学附属高等学校教諭 加藤将
ニューサポート高校「社会」vol.32(2019年秋号)より。指導と評価の一体化」の重要性が指摘されて久しい。本稿もこの立場に基づき,評価活動は独立せず,教育・学習活動のための評価というスタンスを取る。従って,まずは,新学習指導要領で新たに強調されるようになった歴史教育の特質を提示し,それを踏まえて評価のあり方を検討したい。
広島大学大学院准教授 川口広美
「ニューサポート高校「社会」vol.33(2020年春号)特集:センター試験分析・共通テストへの展望」より。筆者は令和元年9月13日~15日に新潟で開催された日本社会科教育学会第69回全国研究大会において,「資料の読み解きによる多面的・多角的な考察を行う学習」というテーマで公開授業と課題研究発表を行った。念頭にあったのは新学習指導要領の「世界史探究」である。また,新科目「歴史総合」を意識した実践や,新学習指導要領でますます重視される資料活用に取り組んだ実践も,少しずつ積み重ねている。本稿ではこれまで筆者が取り組んできたものを,一部紹介したい。
新潟県立新潟高等学校教諭 鈴木健一
「ニューサポート高校「社会」vol.34(2020年秋号)特集:感染症」より。新型コロナウイルスの拡散防止のため,2020年の春はほぼ全国的に臨時休校の措置がとられた。長いところでは 3 月から 5 月まで 3 か月以上授業が行われず,生徒の学びの場を確保するために,先生方も悩み苦労されたことと推察する。拙稿では,第二波・第三波のウイルス感染も含めた緊急時に対応すべく,将来的な歴史授業について僭越ながら整理したい。
東北学院榴ケ岡高等学校教諭 多々良穣
ニューサポート高校「社会」vol.32(2019年秋号)より。「歴史総合」の開始を3年後に控えた今年度から,本校では高1の「世界史A」を世界史2人,日本史2人の教員で受け持ち,新科目についての研究と実践を進めている。稿では,「歴史総合」の大項目「B 近代化と私たち」より,「(3)国民国家と明治維新」に関する実践を紹介したい。
市川中学校・高等学校教諭 太田竜一
本校での、歴史総合の実践例と、教師の働き方に関する可能性をご紹介したい。
兵庫県立播磨南高等学校 妙見健太郎
歴史学研究と歴史教育を接続することは、私にとって、また、歴史担当教員諸氏にとって、重要な課題であると発言し続けてきました。ある先生が次のような発言をされました。「歴史というのは3つある。最先端の研究、学会の常識、高校以下の中等教育の歴史、つまり、教科書だ。」 確かに、それぞれが異なった歴史認識を提示し、特に前二者と教科書レベルの歴史は、乖離が大きく、両者の乖離は、ますます開いているのかも知れません。教科書が新しい研究を摂取しにくい原因はさまざまありますが、小稿では、こうした3つの歴史の中で、私たち高校教員の立ち位置、ないしは、私たち高校教員の学びとは何なのか、改めて整理してみたいと思います。
京都学園高等学校 齋藤忠和
ニューサポート高校「社会」vol.26(2016年秋号)より。2015年8月の「論点整理」をふまえて2016年7月まで審議が行われた中教審教育課程部会の「社会・地理歴史・公民ワーキンググループ」および「高等学校の地歴・公民科科目の在り方に関する特別チーム」において、高校の新課程(地理歴史科・公民科)の新科目案が示された。それについて解説する。
東京書籍(株) 社会編集部
歴史を応用させる授業をするにはどのような方法を取れば良いのでしょうか。ここでは、解決法の生成を促す目的で歴史を応用させることに焦点を当て、筆者の研究成果をもとに簡単に授業で使える方法を紹介したいと思います。
東京大学大学院情報学環特任助教 池尻良平
本データは,最新の地図情報のもとに、高画質・高品質で作成しています。教材プリント作成やワークシート作成などで,自由に加工・編集してご利用いただけます。最新「世界と日本の白地図」は,(1)<世界全図>編,(2)<世界:大陸,州規模>編,(3)<世界:国規模>編,(4)<日本:周辺,地方別>編,(5)<日本:都道府県>編の5編で構成され,全256図あります。(2021年11月版)
東京書籍(株) 社会編集部
生徒用プリント2ページと、解答2ページで構成した授業プリントなどで利用できるワークシートです。「キーワード]高校・中学校・歴史・地理・自習プリント・日本地図
群馬県明和県央高等学校 石坂雅志
ニューサポート高校「社会」vol.25(2016年春号)より。平成29年度改訂では,ネット空間を中心に展開する学問的な蓄積と あまりに隔たった言説が,無視できない力を持つこととなった。こうした時代状況を踏まえ,ナショナリズムをどう捉えるかを全章通じての共通テーマとし,生硬な定義ではない形でその様相を各時代で記述した。
東京都立昭和高等学校教諭 小澤千里
歴史の転換点にある現代において,時代の転換を見通す目をいかに子どもたちにつけることができるのか。そのような歴史教育はいかにして可能になるのだろうか。以下では,そのような問題意識の下,同じく時代の転換点にあった戦前において,同じような問題意識を持っていた羽仁五郎の歴史教育論から学び直してみることにしよう。
東京大学准教授 小国喜弘