「世界遺産」写真資料2004年11月中学校社会編集部作成より。写真提供:PPS通信社。スーチョワン(四川)省の北部に連なるミンシャン(岷山)山脈にある渓谷・ホワンロンは、1980年代前半まで地図にもその地名が掲載されることのなかった秘境であった。樹海のなかに露出した石灰岩層が、侵食作用を受けながら棚田状に大小3000を越す湖沼を生み出している。石灰岩の光沢のある岩肌に湖沼が連なるさまは、あたかも龍が渓谷を駆けのぼる姿であり、またその湖沼のひとつひとつは、龍や鱗のようであると言われている。また湖沼の水は太陽の光や水深によって青や緑色の濃淡な色合いを見せ、神秘的な美しさを醸し出している。
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