三角関数の正弦と余弦についての2倍角の公式,3倍角の公式および4倍角,5倍角(の公式)を眺めれば,sin nθ(n=2, 3, 4, 5)については,nが偶数のときにはsinθの整式とは表せず,sinθの奇数次の項のみの整式とcosθの積に表されること,nが奇数のときにはsinθの奇数次の項のみの整式であること,cosnθ(n=2, 3, 4, 5)については,nが偶数のときには の偶数次の項のみの整式であり, が奇数のときには の奇数次の項のみの整式であるということに気がつく。ここで,一般の自然数nについてもこの事実が成り立つのではないかと推測されるが,本稿ではこのことについて,ド・モアブルの定理と二項定理を活用して考察する。
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山口県立岩国高等学校教諭 西元教善
A4判たて,4ページ
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