[イタリア写真資料]タオルミーナのギリシア劇場遺跡、撮影年月日:2005年3月22日、撮影場所:シチリア州・タオルミーナ。(1)シチリア州の町は平地を避け、見晴らしのよい丘陵などの上に位置していることが多いが、これは古来戦乱の相次いだ歴史によるところが大きい。これはギリシア劇場遺跡近くから見たタオルミーナの町の一部。(2)郊外の標高530mの高地にある集落「カステルモーラ」から見たタオルミーナのギリシア劇場遺跡。前3世紀に建造され、2世紀のローマ時代に円形闘技場として改築された。250mm望遠で撮影。(3)ギリシア劇場遺跡の観客席上部からの眺望。春霞の天候でややわかりにくいが、シチリアの最高峰エトナ山が左上に見えていて、山と海の借景は最高である。現在も夏季には演劇やコンサートなどが行われる。(4)ローマ時代の闘技場とは異なり、ギリシア時代の劇場は観客が演劇と同時に風景、眺望をも楽しめるように設計されたものが多い。タオルミーナの劇場も、観客席からの海・山の眺望はすばらしい。(5)この壁面と観客席への入り口は、ローマ時代の改築によるもの。ギリシア時代には、このような障壁はなく、観客は観劇の合間などに、エトナ山と地中海の絶景を楽しむことができたと想像される。
神奈川県 野町亘