[イタリア写真資料]コンコルディア神殿、撮影年月日:2005年3月25日、撮影場所:シチリア州・アグリジェント。(1)前5世紀、アテネのパルテノン神殿よりわずか後に建設された神殿で、神殿の傍から出土したラテン語の刻文から「コンコルディア(和合)神殿」と呼ばれる。現存するギリシア神殿の中で、最も保存状態がよいものとして知られる。(2)コンコルディア神殿に隣接していた「ヘラクルス神殿」。アグリジェント神殿群では最大の規模であったが、カルタゴ軍の侵略や大地震によってたびたび破壊され、原型は失われている。この支柱は20世紀に元の石材を積み直して復元したもの。(3)ヘラクルス神殿の支柱。このように、周辺にはオリジナルの石材が散乱している。(4)建設途上でカルタゴ軍の侵略に会い、未完に終わった神殿。この支柱などは復元されたものである。ゼウスの双子の息子カストルとポルクスを祀る神殿となるはずだった。(5)「神殿の谷」で見られたリュウゼツラン(龍舌蘭)。ヒガンバナ科で、乾燥・高温を好み、地中海周辺に自生する。一つの株に1回だけ黄色の見事な花をつけるが、これはその花茎で8mにも達することがある。
神奈川県 野町亘