本書で取り上げた6校に共通していることは,児童・生徒が「多くの人に自らの活動が認められ,自己肯定の場所となる『心の居場所』」を紹介していることである。
具体例として,
○地域の人が先生となって教室に入る「朝先生」が児童と触れ合っている小学校
○ニュータウンの中で,地域と新たなつながりをつくって取り組んでいる中学校
○居場所のない生徒に対して,地域の人が指導した中学校
学校経営 などを紹介している。
さらには,若い教師と地域の人(学校教育コーディネーターなど)に相互の関係性についてインタビューを行ったようすを動画に収め,本ページに公開していることは新たな試みであり特色でもある。
「子どもは,地域で育つ」と言われて久しい。学校にとって,地域の教育力の活用は不可欠である。本書を学校経営の一助にしていただけたら幸甚である。(東研研究報告 No.266)
元跡見学園女子大学教授 堀内 一男
東京教育研究所